為替レポート

注目点

≪概説≫
トランプ前政権時の忘れ物が残したつけは大きい。米国内の亀裂を拡大した以外に、自国第一主義を標榜、人権問題に蓋をし、これまでの世界の枠組みを破壊、米国による個別対応として関係各国に対して関税及び軍事費用負担を要請。
中東地区については、米国が世界最大の産出国となったこともあり、宗教問題を無視してイスラエルを中心とした枠組みを作ろうとし、その敵対するイランを制裁。中東地区の火種を大きくした。中国に対して関税等の圧力を強化、世界大戦前の列強国の押しつけ外交と同じであった。
不思議にも米国経済中心に考え過ぎたためか、今では軍事力・通信等の技術革新については中国に追いつかれてしまった。株式資本主義の欠点をついた、カントリーリスクの存在を市場参加者の誰も考慮せず、米国株式市場で中国企業の株式公開による外部資本の導入と中国企業による欧米企業の買収劇があった。これを原資として資金と技術の中国への移転が進み、世界のサプライチェーンを構築した。欧米諸国は、人口の多さ・天然資源の多さから発展途上国とみなし、下目目線で『発展性のある大きな市場』と見下してきた経緯がある。また、欧米諸国は、安い良質な製品の仕入れ先として、一方で欧米製品の輸出先として経済・貿易のつながりの強さからか、軍事的な要素を見過ごしてきた。
トランプ氏は、米国は圧倒的な軍事力を保有しているとの過信があったのだろう。しかし、現時点で設備の老朽化が激しく、中国の新装備の軍備に及ばなくなっている。ロシアは核兵器の最新版に更新している。軍備拡大競争を現実のものにした。イランに対する強硬策は米国への不信感が蓄積している。植民地時代の圧力外交の手法を中国は継承しており、不公平条約を結び、資金援助の見返りにトルコ等の港湾等の使用権を取得、着々と一帯一路の海路を構築、南シナ海には非合法的に7つの基地を完成させている。
このような状況下、バイゼン政権では、対中国政策はトランプ政権時の政策を継承、国際協調路線への変更をはかって同盟国(日本・韓国)以外のインドを加えたクワットを結成、アジア地区の中国包囲網を形成した。一方、中国はロシアを始めイラン等中東地区の協力関係を樹立している。欧米各国はコロナの自国対応に追われており、ワクチンの取り合いが現実のものとなり、世界諸国へのワクチン供給で中国に後れを取っている。
ある意味で、米国・中国の2極化が進んでいると考えられる。バイゼン大統領が人権問題を議題に上げたこともあり、民主主義対専権主義と表現されている。国連の枠組みも第2次大戦後、共産主義国ソ連を牽制する意味合いが多きく、現時点でどのように機能するか不明である。

=日本=
菅総理大臣の国外・国内の執務能力、国際情勢への対応と調整体制、発信力・マスコミ対策、印鑑廃止、IT化問題、日本学術会議、福島原発汚染水放出、携帯電話料金値下げ、コロナ対策、Go To キャンペーン、経済対策(失業・雇用・中小企業の倒産)の遅れ、2050年脱炭素社会実現、緊急事態宣言発令の表明と法整備、検査体制・医療体制の拡充、ワクチンの確保と接種、オリンピック開催と公衆衛生問題、韓国・中国・北朝鮮への対応、中国海警法成立=尖閣諸島問題、米国国際協調路線への協力体制、

=中国=
中国のサプライチェーンの行方と統制強化の動き、
中国製のワクチン外交(ブラジル・トルコ・インドネシア・パレスチナ・UAE他)・マスク外交の行方、月面着陸成功、ロシアと共同の宇宙開発
全人代
3月11日、中国共産党が創立100年を迎える2021年の全国人民代表大会(全人代)は、世界に明確なメッセージを発して閉幕した。2021年は6%以上の経済成長率目標を示した。米中関係を健全で安定した方向に発展させ、お互いの核心的利益と重大な関心を尊重し、他国の内政に干渉すべきではない。台湾政策は非常に明確で「一つの中国」が原則、香港問題は「一国二制度」を堅持し「愛国者による香港統治」すると宣言した。
人権問題香港・チベット・ウィグル問題(国家安全維持法)の行方
ウイグルは石油と天然ガスの埋蔵量が豊富で、1980年代後半から探査が本格的に開始された。1988年11月以降、タリム盆地で未開発の油田としては世界最大級の油田群が発見される。可採埋蔵量は100億バレル以上とされ確認埋蔵量は原油で60億トン、天然ガスで8兆立方メートルとされている。新疆の石油と天然ガスの埋蔵量は、それぞれ中国全体の埋蔵量の28%と33%を占めており、今日では油田開発が新疆の経済発展の中心となっている。
軍事問題~海洋進出・南シナ海・台湾・尖閣諸島・米国海軍の対応(軍事演習、2回目)、潜水艦の動向、軍事衝突の可能性、南シナ海へのロケット発射中国海警法成立、宇宙戦争
対米対応~中国が米国債を売却しているとの報道、人民元(元高・ドル安)の行方、米中貿易戦争の行方、米中間の領事館閉鎖問題(バイゼン政権下継承)、
中国国内問題~中国大陸の自然災害(長江・黄河)水害・ダム・河川・貯水池・治水、バッタ襲来による食料問題、
台湾問題~香港への統制強化を強めて「一国二制度」を形骸化させた中国は譲れない「核心的利益」と位置づける台湾への攻勢を強める。トランプ氏は武器売却や高官派遣を通じて台湾と接近を加速し、中国をけん制。バイデン氏も1月20日の就任式に台湾の駐米代表を1979年の断交後では初めて招待した。台湾を巡る対立激化が再燃している。3月25日台湾と米国は、沿岸警備を協力して強化することで合意し、覚書に署名した。
アジア地区の中国に対する一般認識
中国は20年、日韓や東南アジア諸国連合(ASEAN)など15カ国が参加する東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の締結にこぎ着けた。この先、国内重視の姿勢を強める米国が貿易相手国に厳しい要求を繰り返せば、多くの国々が中国になびくだろう。「アジアの指導者が求めているのは他国による国内問題への介入でなく、新たな輸出市場だ。この観点からは米国より中国が望ましいパートナーに映る」とシンガポールに拠点を置く アジア貿易センターのデボラ・エルムズ氏は語る。
中華思想(基本理念)
習近平国家主席は、「脅しや封鎖、極端な圧力」は行き詰まりに陥るだけ、「中国人民の発言の重要性を米国人に知らしめた栄光ある勝利」と発言
20年10月29日、第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)は、2021~25年の「第14次5カ年計画」の骨格などを固めた。35年に「1人当たり国内総生産(GDP)を中等先進国並みにする」との目標を掲げた。対米摩擦の長期化に備え、消費など内需を拡大し自力での安定成長をめざす。
党理論誌の「求是」・「国際的なサプライチェーン(供給網)のわが国に対する依存度を高め、供給を断とうとする外国への強力な反撃と威嚇の能力を形成しなければならない」。習氏は米国の大統領がトランプ氏からバイデン氏に代わっても、中国にデカップリング(分断)を仕掛けてくる可能性は排除できないとみている。

=米国=
対中国対応(強硬路線の継承)中国との関係において軍事的な対立を避ける一方、平和的な外交に力点が置かれ、人権問題を表題にして国際協調による中国包囲網を形成、トランプ政権時の対中関税や貿易合意を継承
トランプ政権の中国との「完全なデカップリング(切り離し)」発言、香港問題への対応、相互領事館の閉鎖問題、人口島の建設に関与した24社の中国企業に輸出禁止措置を取り、複数の個人に対する制裁措置を発動、米国防総省、中国企業のブラックリストにCNOOCなど4社追加、中国共産党関係者や政府当局者へのビザ 発給制限
トランプ政権が軍事的関係理由に中国企業89社への技術輸出禁止を準備(20年10月23日)米商務省は、中国最大の半導体メーカー、中芯国際集成電路製造(SMIC)や商業用ドローン(小型無人機)世界最大手、SZ DJIテクノロジーなど中国企業数十社を事実上の禁輸リストである「エンティティー・リスト」に追加すると発表した。(20年12月18日)米で上場する中国企業の規制強化、トランプ大統領が法案に署名。米商務省は1月14日、中国国営石油大手の中国海洋石油集団(CNOOC)をブラックリストに追加した。

日本・米国・オーストラリア・インドの4カ国『 Quad(クアッド)』首脳協議以降、バイデン政権のアジア戦略の外交が日本(16日)を始め韓国(17日)で行われ、3月18・19日には、米中両国はアラスカ州で高官協議が開催された。米国は「厳しく率直な」会談だったとしたが、2経済大国の緊張の激しさを露呈した。中国は、華為技術(ファーウェイ)や中芯国際集成電路製造(SMIC)に対する輸出規制措置の撤回のほか、共産党員へのビザ発給制限、テキサス州ヒューストンの中国総領事館閉鎖も見直すよう求めたが米国が断固とした対応を取る姿勢を示した。一方、中国側は妥協するという幻想を捨てるよう警告した。
新疆ウイグル自治区、チベット、香港における中国の人権侵害のほか、サイバー攻撃、台湾への圧力に対する懸念を表明したことを受け、中国が「防御的な反応」をしたことに驚きはないと発言。一方、イラン、北朝鮮、アフガニスタン、気候変動など互いに利益が重なる問題もあると述べた。ブリンケン国務長官は「経済、貿易、技術については、議会や同盟国、パートナーと緊密に協議しながら問題を見直しており、労働者や企業の利益を完全に守り、前進させる方法で進めることを中国に伝えた」と明かした。楊氏が「健全で安定的な方向に今後を導くため、双方が『対立しない』という方針に沿うべきだ」と述べた。双方の問題点を提示するに終わっている。バイデン氏は3月26日のジョンソン英首相との電話協議で、中国の一帯一路に対抗し「民主主義国家で同様のイニシアチブを作り上げ、世界中の民主主義陣営を支援する構想について提案した」

バイデン政権の対中政策は、人権侵害は厳しく追及し、覇権主義的な動きをけん制し、ハイテクや経済分野では段階的にデカップリング(分断)を進める一方、感染症対策や環境問題では協力するという基本路線だ。しかし、ある分野ではぶつかり、別の分野で握手するという付き合い方は、果たして可能なのか?

コロナ対応~ワクチン接種、マスク着用義務化
軍事対応~ロシア・中国・米国間の軍備拡大問題、および軍事衝突懸念
第一次世界大戦後の世界恐慌の状況との比較、特に軍備拡張の状況が4年前と異なり軍事力で近代化が進み、戦力として米国がダントツの軍備保有国ではなくなっていること
北大西洋条約機構(NATO)~トランプ政権時、加盟国の集団防衛に消極的な姿勢をちらつかせ、各国が「応分の負担」を担うべきだとの名目で同盟国に防衛費負担の増加を迫った。2013年オバマ元大統領は「米国は世界の警察ではない」との宣言もあった。米国が世界の警察として軍事力を一手に担う余力は乏しい。
2月4日、バイゼン政権は、世界的な米軍の態勢を検証するようオースティン国防長官に指示したことを明かし、その一環としてドイツに駐留する米軍の削減計画をいったん凍結すると表明した。
3月24日、NATO(北大西洋条約機構)の外相理事会に初めて参加したアメリカのブリンケン国務長官は、「我々が力を合わせれば、中国を打ち負かすことができる」と述べ、NATO加盟国との連携を修復し中国に対抗していく考えを表明。

台湾への対応~香港への統制強化を強めて「一国二制度」を形骸化させた中国は譲れない「核心的利益」と位置づける台湾への攻勢を強める。トランプ氏は武器売却や高官派遣を通じて台湾と接近を加速し、中国をけん制してきた。
バイデン氏も1月20日の就任式に台湾の駐米代表を1979年の断交後では初めて招待した。3月25日台湾と米国は、沿岸警備を協力して強化することで合意し、覚書に署名した。

脱炭素に向けた取り組み(パリ協定復帰他)~環境インフラに4年で2兆ドルを投じ、米国製品を優先購入する方針を打ち出す。
中国における太陽光と風力による発電量は2019年に合計6190億㌔㍗時と、米国の約1.7倍の規模となっている(国際エネルギー機関)
また、シェールオイルの開発などで18年に45年ぶりに世界最大の産油国となった。世界のリーダーとして脱炭素を加速させれば主力産業のエネルギー分野の雇用や経済への影響は避けられない。
環太平洋経済連携協定(TPP)~バイデン政権の下で多国間協調の貿易体制の回帰をめざすが、米国では自由貿易が国内雇用を奪ったとの不満がなお強く、TPPへの早期の復帰は見通せない。
国際協調の指導力発揮の行方~米国の国連・IMF・WHO・WTO等の影響力低下、第2次世界大戦後の国際協調組織の形骸化と役割低下
国務省は声明で「ブリンケン長官は世界的な課題を解決するために各国と協調して行動するというアメリカの約束を強調した。」
米外交問題評議会(CFR)シニア・フェローのスチュワート・パトリック氏曰く、『1月にトランプ支持者の暴徒が米連邦議会議事堂に突入した事件は世界に衝撃を与えた。人種差別問題に端を発した20年の暴動も記憶に新しい。国の信頼が大きく傷ついたのは否めず、少なくとも人権問題や民主主義の旗振り役としての威光は失われた。』
自国優先の姿勢が米国の求心力をそぐ可能性がある。たとえば、経済再生をめざしてインフラや研究開発に巨額の投資を行う「より良い復興(Build Back Better)」。事業の発注では「バイ・アメリカン」の看板のもと自国企業を優遇する方針だが、露骨な外国企業の排除は同盟国との関係強化や国際協調に水を差しかねないと指摘する、(米シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)のマシュー・グッドマン上級副所長)

=中東情勢=
トランプ大統領のイスラエルを中心にする中東和平案(エルサレム問題)に対するアラブ諸国の対応、UAE・バーレーン以外の対応、
サウジの動き《20年9月5日、カーバ神殿のイマーム(イスラム教指導者)アブドルラーマン・スダイス師、ユダヤ人(イスラエル)に対する対応を変える発言》、
パレスチナへの対応 イラクの政治状況、イランとの軍事衝突の可能性、
イランの動き~イラク・米国軍との軍事衝突(20年3月18日)、米国との裏交渉、イラン核科学者暗殺事件(20年11月28日)~イスラエル主導との報道
トランプ米政府は1月13日、イラン最高指導者ハメネイ師が管理する2つの財団などを新たに制裁対象に指定したと明らかにした。イラン核合意の一方的破棄、維持を求める当事国の英仏独と対立した。イランの核開発問題ではなくロケット開発にかかわるアルミニュウム粉末の生産に言及、IAEAの査察受け入れトランプ政権の4年間が残した不信は簡単にはぬぐえない。
イスラエルの動き~イエメンへの空爆、イラン核科学者暗殺事件関与?20年12月25日パレスチナ・ハマスとの間でミサイル攻撃応酬、2月17日バイデン米大統領は、イスラエルのネタニヤフ首相と電話会談した。
イスラエルとサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンの湾岸諸国が米国抜きの「中東版NATO」創設を模索し始めたとの報道もある。
2月4日、バイゼン政権は、サウジアラビアを通じたアラビア半島のイエメンでの軍事作戦への支援停止も決めた。内戦終結に向けて大統領特使も任命する。イエメンでは米国の同盟国であるサウジが支援する暫定政府と、イランが支えるイスラム教シーア派武装組織「フーシ」が争っている。
2月5日、アメリカのブリンケン国務長官は、フランスのルドリアン外相、ドイツのマース外相、イギリスのラーブ外相のヨーロッパ3か国の外相とテレビ会議形式で会談イランとの核合意への復帰を含む中東問題を協議、バイデン政権は、イランが合意を再び完全に順守すれば、復帰を検討する考えを示している。イランは1月、核合意を大幅に逸脱する濃縮度20%のウランの製造を始めたほか、合意を再び守るためにはアメリカの制裁緩和が必要だと主張している。
2月7日イランの最高指導者ハメネイ師は、米政府が経済制裁を解除した場合に限りイランは2015年核合意の履行を再開すると表明し、この決定は「最終的かつ不可逆的」だと強調した。イラン国営テレビが伝えた。報道によると、ハメネイ師は空軍司令官との会議で「イランは核合意に基づく義務を全て履行した。米国と欧州3カ国はそうではない。彼らがイランの履行再開を望むなら、米国が実際に全ての制裁を解除しなければならない」と述べた。
2月18日プライス報道官は声明で、「イランの核プログラムに関する前向きな外交努力について話し合うため、イランおよび国連安保理常任理事国5カ国プラス1(米国と中国、ロシア、英国、フランスの5カ国およびドイツ)による協議への招待が欧州連合(EU)上級代表からあれば、米国は受け入れる用意がある」と説明した。一方、これとは別に、米政府は国連安保理に対し、核プログラムの制限と引き換えに緩和された国連制裁をイランの不履行を理由に復活させるよう求めた。
3月21日イランの最高指導者ハメネイ師は、対イラン制裁を解除するとの米国の約束は信頼できないと表明、イランのミサイルが、タンザニアからインドに向かって航行していたイスラエルの貨物船に着弾したと、イスラエルのテレビ局チャンネル12が伝えた。
3月27日中国とイランは経済や安全保障を巡る25年間の協定を結んだ。イランのロウハニ大統領が公式サイトで発表。貿易や人権、核合意などを巡り米国と対立する両国の思惑が一致した。
シリアの軍事行動とトルコの動き・・トルコ・ギリシャへの避難民の移動、感染者、シリアに対する中国・ロシアの対応に変化あり
2月25日に米軍がシリアで実施したイランが支援する民兵組織の拠点を空爆
(イスラム教対キリスト教)
アヤソフィア
 マヤソフィアは今から1500年前、キリスト教国家のビザンツ帝国時代に大聖堂として建造された。1453年にオスマン帝国が首都コンスタンティノープル(現イスタンブール)を征服した後、モスクに改造され、1935年からは博物館として公開されていた。2020年7月10日トルコの裁判所は、アヤソフィアを博物館とする1934年の決定を無効と判断、礼拝が可能となった。2020年7月24トルコ・イスタンブールの再モスク化された。


=欧米=
対EUの自動車関税(米国)、「米国が英国と欧州連合(EU)製品に新たな関税検討」、「ドイツが対米報復関税措置の準備」などの報道、フランスのデジタル関税に対する報復関税(25%)~バイゼン政権は凍結か?

=英国=
ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)廃止
2020年10月16日、2021年末にも公表が恒久的に停止される国際的な金利指標、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)からの移行準備として、想定元本80兆ドル(約8430兆円)余りの金利スワップの価値決定に用いられる参照金利が、担保付翌日物調達金利(SOFR)に移行 
英金融行動監視機構(FCA)は5日、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の公表を終了する時期を発表した。利用の多いドル建てLIBOR一部は2023年6月末まで維持するが、大半は今年末で公表を終了する。数十年にわたり国際金融システムの中心にあったLIBORの廃止が視野に入った。ユーロと円、スイス・フラン、英ポンド建てのLIBORは今年末で公表終了。ドルは1週間物と2カ月物が21年末で終わるが、翌日物と1カ月、3カ月、6カ月、12カ月物は23年6月30日で廃止される。
英国のEU離脱(ブレグジット)~その後の変化(自国第一主義の行方)
~20年12月24日、英国と欧州連合(EU)は、自由貿易協定(FTA)を含む今後の関係を巡る交渉で合意したと発表、英国のEU離脱(ブレグジット)は「移行期間」終了の1週間前という土壇場で話し合いが決着した。しかし、今回の合意により英国とEUは多くの分野で、ブレグジット前と比べて協力関係の度合いが変わる見通しで、英国の輸出の柱となっている金融とビジネスサービスはほとんどが対象外。外交政策や安全保障・防衛などの面での協力も合意の対象外となっている。一方、輸送やエネルギー、原子力関連の民間協力などの分野は現在よりも結び付きが弱くなる。モバイル機器のローミング、専門家資格の相互認定、法的サービスへのアクセス、オンライン取引や公共調達などの分野でも協力関係が低下するとの報道がある。NATOの分担金問題
金融サービス分野でのシティの優位性が崩れている。英国は2019年、EU向け金融サービスの収支で180億ポンド(約2兆6200億円)の黒字を誇っていた。ところが取引所大手CBOEヨーロッパのデータでは、20年末のブレグジット後の移行期間の終了とともに、先月は株式の1日平均売買代金が86億ユーロに急減した。一方、ユーロネクスト・アムステルダムと、CBOEヨーロッパおよびロンドン証券取引所(LSE)傘下のターコイズのオランダ部門での同売買代金は、4倍増の92億ユーロに達した。かつて英国が独占していた金利スワップ市場では、同国のシェアが半年で70%超からわずか20%程度にまで縮小している。(FT)3月26日 英国と欧州連合(EU)は金融分野に関する覚書に同意した。規制面での協力などが盛り込まれたが、EUを離脱した英国のEU金融サービス市場へのアクセス問題については大きな進展はない。

=アジア問題=
北朝鮮の動向~20年3月1・9・21・28日、4月14日ロケットの発射、6月16日北朝鮮が南北共同連絡事務所を爆破、2018年の南北軍事合意を破棄すると警告、その後否定、韓国との関係、台風被害の食糧問題、コロナ対策、21年3月21日・25日ロケットの発射、3月23日中国の習近平国家主席と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記がメッセージを交換し、両国の関係を発展させる方針で一致したと発表
インド・パキスタン・中国~国境問題
インドと中国、外相会談でヒマラヤ国境からの部隊撤退計画を協議
インドとパキスタンが共同声明-国境地帯での停戦順守で合意
3カ国はいずれもバイデン米大統領がこの地域を巡る米国の政策をどのように変えていくのかを注視している。予測が難しかったトランプ前政権に代わり発足したバイデン政権が政策を練る中で、パキスタンは過度の親中国家ではないと米国側に示したい考えだ。(ブルーンバーグ)
『 Quad(クアッド)』~3月12日、国際協調路線を主導するように、バイデン米大統領の呼びかけで日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国『 Quad(クアッド)』首脳協議が開かれた。合意の柱は①中国が自国製を途上国に提供する「ワクチン外交」に対抗して、インドを中心にしたワクチンの生産から製造・輸送・接種体制まで一貫して後押し(資金提供)する枠組みの構築。②気候変動問題の作業部会設立③先端技術の標準化・高速通信規格「5G」の整備など通信に関する連携を進める。半導体やレアアース(希土類)などが念頭にサプライチェーン(供給網)に関する作業部会設立。④海洋安全保障にも触れ、中国が現状変更の試みを続ける東シナ海・南シナ海問題について「ルールに基づく海洋秩序に対する挑戦に対応するべく、協力を促進する」と明記。米国の同盟国以外のインドを参加させた意義は大きい。
ミャンマーでのクーデター~
「ミャンマーは中国が進める巨大経済圏構想「一帯一路」の要衝となっている。中国内陸部地域への配給集積基地の港にする計画がある。台湾地域・南シナ海の占有は太平洋への航路開拓とインフラを含めた中東地域の石油・天然ガスへの航路確保の意味合いが強い。ロシア関与か?

2021年04月05日更新


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