為替レポート

08月02日~08月06日週

【為替の動向】
ドル/円(24時間)
08/02(月)08/03(火)08/04(水)08/05(木)08/06(金)
OPEN109.678109.314109.048109.478109.761
HIGH109.768109.341109.673109.790110.357
LOW109.180108.873108.714109.401109.696
CLOSE109.297109.046109.466109.761110.216

先週のドル円レンジ:108.71円~110.36円

08月03日 IMM通貨(円)先物動向
円:55190枚の売り越し 前週比4744枚の売り超減

 先週も、先進主要国のワクチンの接種が思うように進まず、接種しない人々のインド型変異種(デルタ株)(L452R+E484Q)等変異種の感染が、日本を含め世界中に広がっている。日本では、東京オリンピックが開催されているが、ワクチン供給不足が現実となり接種スピードが減速、コロナ感染者が急増している。一貫性・統一性のない医療行政・オリンピック運営実態が徐々に明らかになっている。感染者の急増に伴い医療崩壊の可能性が指摘され、これを示唆する政府の失態があった。その失態報道をきっかけに円安に向かった。
 8月6日、米労働省発表の7月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比94万3000人増加した。前月の93万8000人(85万人から修正)に続く伸びとなり失業率は5.4%と、前月の5.9%から低下(ただ、失業率は新型コロナウイルス禍で発生した「雇用されているが休職中」の人の扱いがかく乱要因となっており、こうした要因を除いた場合の失業率は5.7%)。これを材料にドル高・株高が進んだ。
 ワクチンの普及が進んだ欧米でデルタ株の感染者が急増。ファイザー社・モデルナ社等のワクチンの効能に対し疑問符が付き始め、米国・英国で接種終了者のデルタ株による感染が報道されている。感染予防効果は薄れているが重症化が防止できるとの報道がある。ワクチンが治療薬でなく感染者の重症化を防ぎ、死亡者を少なくし医療体制のひっ迫を防ぐ効果があることが実証されている。『自由』を標榜する欧米ではワクチン接種が思うように進んでいない。イギリスでは究極の自然体の集団感染への実験が始まっている。10月には終息に向かうとの観測がある。強いものだけが生き残るという思想背景が垣間見える。以前と同様に、マスク着用の重要性が報道されている。
 また、市場では、デルタ株による感染再拡大で景気回復への不安があるものの、封鎖措置のような極端な経済減速を引き起こす政策は講じられず、ある程度、堅調な消費は維持されるとの楽観論が優位となっている。
 世界経済は、各国中央銀行の金融緩和・政府の補助金等の政策で企業倒産を食い止めており、完全失業者をそれほど出さず、自殺者の急増を防いでいる。その中で、製造業中心に経済活動が回復している。中国・アジア地区中心のサプライチェーンに亀裂が生じ、物流の根本が揺らぎ始めている。ドイツ・中国の河川反乱の後遺症もあり、運輸コスト(海運・陸運トラック運転手不足)・原油価格上昇もあり先進国の物価上昇の原因となっている。7月27─28日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、新型コロナウイルスの感染者が増加しているにもかかわらず、米経済の回復は引き続き順調との見方を示した。また、金融支援策の最終的な撤回に向けた議論を継続する意向を示した。
 順調に回復しているとされる米国経済も過去2番目の貿易赤字の拡大、さらに財政赤字(3兆ドル)双子の赤字報道があり、さらに米国予算議会審議が混迷しており、ドル安の材料となっている。トランプ氏の裁判問題をきっかけに共和党の分裂が始まっており、予算審議がどうのように進展するか注目したい。
 イラン・イスラエル等の中東情勢で、7月29日、日本船籍のタンカー(イスラエル企業が運営)がドローンによる攻撃を受け、イランの関与を非難する報道がされている。アフガニスタン政府と反政府勢力タリバーンとの交渉が進む中、タリバーン勢力の拡大及び中国とタリバーン外務大臣との交渉があった。
 イラクの国内情勢にも不安定要素があり、米軍イラク撤退の報道もある。ロシア国防省は7月19日、極超音速巡航ミサイル「ジルコン」の試射実験で、音速の約7倍の速さで飛行し、沿岸の標的に命中したと発表した。19年に、米国が中距離核兵器を欧州に配備すれば、極超音速兵器を戦艦や潜水艦に搭載すると警告していた。軍備拡大が広がる中、戦闘の形式並びに現状の装備(空母等)について疑問符が付いている。また、米国は、中国のドローン兵器について警鐘を鳴らす報道もあった。さらに6日ASEAN地域フォーラム(ARF)外相会合で核戦力拡大を非難した。
 先進国を巻き込んだ米国主導の国際協調のバランスの在り方に疑問符が付いており、本来国際紛争解決の基軸である『国連』機能が麻痺しており、ドル高が容易に進まない理由がここにある。
 さらに従来の株式資本主義に対する議論が始まっている。米国による中国企業の制裁が始まり、一方、中国政府による自国企業の引き締めが始まり、これまで海外で調達した資金の流出を防ぐ動きが加速している。
 世界最大の新型コロナウイルス感染国米国(8月05日時点で感染者数3561万5737人、死亡者数61万3887人)となっている。WTI原油先物は、67.860ドル台となり、ドルインデックスは92.7829、円ドルは110.22円で取引を終えた。

今週の予想

今週のドル円予想レンジ:109.00円~111.00円
ピボット分析(日足ベース):109.47円~110.79円


今週の主な予定

9日(月)
  東京市場は休場
  中国消費者物価指数・生産者物価指数(7月)
  米求人件数(6月)

10日(火)
  日本景気ウォッチャー調査(7月)
  ドイツZEW景況感指数(8月)

11日(水)
  米消費者物価指数(7月)

12日(木)
  英GDP速報値(第2四半期)
  米生産者物価指数(7月)
  OPEC月報

13日(金)
  米輸入物価指数(7月)


2021年08月10日更新


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