為替レポート

08月23日~08月27日週

【為替の動向】
ドル/円(24時間)
08/23(月)08/24(火)08/25(水)08/26(木)08/27(金)
OPEN109.800109.679109.637110.009110.058
HIGH110.152109.882110.125110.230110.267
LOW109.640109.408109.630109.919109.734
CLOSE109.667109.643110.008110.054109.854

先週のドル円レンジ:109.41円~110.27円

08月24日 IMM通貨(円)先物動向
円:66671枚の売り越し 前週比3463枚の売り超増

 先週も、先進主要国のワクチンの接種が思うように進まず、接種しない人々のインド型変異種(デルタ株)(L452R+E484Q)等変異種の感染が、日本を含め世界中に拡大。日本では、ワクチン供給不足が現実となり接種スピードが減速、一方、コロナ感染者が全国に広がり、一日の感染者数2万人越えが続き、東京で自宅待機者が急増、待機中の感染者の死亡が報道されている。一貫性・統一性のない医療行政の失態か、感染者の急増に伴い医療崩壊の可能性が報道され、アフガン撤退問題が危惧される中、本来ドル安局面が進行する局面でも相対的に円安となっている。
 ワクチンの普及が進んだ欧米でデルタ株の感染者が急増。ファイザー社・モデルナ社等のワクチンの効能に対し疑問符が付き、3回目の接種を米国では表明された。感染予防効果は薄れているが重症化が防止できるとの報道がある。ワクチンが治療薬でなく感染者の重症化を防ぎ、死亡者を少なくし医療体制のひっ迫を防ぐ効果があることが実証されている。『自由』を標榜する欧米ではワクチン接種が思うように進んでいない。米国ではデルタ株による感染者が急増、マスク着用の義務化が報道されている。
 市場では、デルタ株による感染再拡大で景気回復への不安があるものの、封鎖措置のような極端な経済減速を引き起こす政策は講じられず、ある程度、堅調な消費は維持されるとの楽観論が優位となっていたが、これに警鐘を鳴らす動きが見られた。サービス業の産業構造の構成比率が高く、経済復活のシナリオに疑問符が付き始めた。
 世界経済は、各国中央銀行の金融緩和・政府の補助金等の政策で企業倒産を食い止めており、完全失業者をそれほど出さず、自殺者の急増を防いでいる。その中で、製造業中心に経済活動が回復している。中国・アジア地区中心のサプライチェーンに亀裂が生じ、物流の根本が揺らぎ始めている。気候変動の影響か、ドイツ・中国の河川反乱の後遺症もあり、運輸コスト(海運・陸運トラック運転手不足)・原油価格高止まりもあり先進国の物価上昇の原因となっている。
 順調に回復しているとされる米国経済も過去2番目の貿易赤字の拡大、さらに財政赤字(3兆ドル)双子の赤字問題がある。米国予算議会審議は、米上院が5500億ドル規模のインフラ包括法案を可決し、3兆5000億ドル規模の予算決議を承認した。一歩先に進んだが、連邦債務上限に関しては、米共和党の上院議員46人が民主党に対して、連邦債務上限の引き上げに関する投票を棄権すると警告しており、連邦政府が早ければ9月にもデフォルト(債務不履行)に陥るリスクが報道されている。この前提状況をよそに、欧米各国のテーパリングに話題が移っているようだ。27日パウエル議長の講演で、テーパリング開始について、年内開始が適切になりうると発言し、年内でのスタートを示唆したが時期を表明せず、利上げについては、テーパリングが利上げの直接的なシグナルではない、基準は厳しいものになると発言し、慎重姿勢を維持した。
 イラン・イスラエル等の中東情勢で、大きな動きはなかったが、アフガニスタンでは、8月15日ガニ大統領が国外(トルコ)逃亡し タリバン勢力は首都カブールを制圧、事実上米国主導の政権転覆となった。米軍撤退について米国政権に非難が集中している。また、ISによる自爆テロが生じ米国軍人・タリバン軍人・民間人の75人以上の死亡者、2百人以上の傷害者が出ており、米軍によるIS基地への報復的な攻撃があったとの報道がある。一方、国境線近くで中国とロシアとの共同軍事演習が行われ、地政学上のリスクが浮上している。米国の発言力の弱体化の表れであろうか。イラクの国内情勢にも不安定要素があり、米軍イラク撤退の報道もある。
 先進国を巻き込んだ米国主導の国際協調のバランスの在り方に疑問符が付いており、本来国際紛争解決の基軸である『国連』機能が麻痺しており、ドル高が容易に進まない理由がここにある。
 さらに従来の株式資本主義に対する議論が始まっている。米国による中国企業の制裁が始まり、一方、中国政府による自国企業の引き締めが始まり、これまで海外で調達した資金の流出を防ぐ動きが加速している。
 世界最大の新型コロナウイルス感染国米国(8月26日時点で感染者数3856万4258人、死亡者数63万4745人)となっている。WTI原油先物は、68.690ドル台となり、ドルインデックスは92.6783、円ドルは109.85円で取引を終えた。

今週の予想

今週のドル円予想レンジ:108.00円~110.50円
ピボット分析(日足ベース):109.34円~110.41円


今週の主な予定

31日(火)
  日本雇用統計(7月)
  中国製造業PMI・非製造業PMI(8月)
  米消費者信頼感指数(8月)
  シカゴ購買部協会景気指数(8月)
  米軍、アフガニスタン撤退期限

1日(水)
  中国財新製造業PMI(8月)
  米自動車販売(8月)
  米ADP雇用者数(8月)
  米ISM製造業景気指数(8月)
  一帯一路サミット(2日まで)
  OPECプラス閣僚級会合

2日(木)
  米貿易収支(7月)
  米新規失業保険申請件数(28日終了週)

3日(金)
  米雇用統計(8月)
  米ISM非製造業景気指数(8月)


2021年08月30日更新


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