為替レポート

07月11日~07月15日週

【為替の動向】
ドル/円(24時間)
07/11(月)07/12(火)07/13(水)07/14(木)07/15(金)
OPEN135.834137.431136.830137.410138.982
HIGH137.750137.536137.865139.390139.127
LOW135.834136.470136.689137.324138.286
CLOSE137.424136.820137.412138.980138.512

先週のドル円レンジ:135.83円~139.39円

07月12日 IMM通貨(円)先物動向
円:59998枚の売り越し 前週比5553枚の売越増

 先週は、新型コロナ(オミクロン変異種)の感染拡大が欧米でさらに日本で再燃している。パンデミックは終わっていない。世界経済の景気減速懸念が再燃。8日の失業率の発表で、米国経済の堅調が確認され、インフレ対策の利上げ幅が0.75%のコンセンサスが決定的となった。金利差注目のドル高がさらに進んだ。一方、11日『ユーロ圏の景気後退リスク45%、天然ガス不足も影響-エコノミスト』13日『独金融部門に先行き不透明感、エネルギー危機で=金融監督庁長官』の記事にあるように、ロシアの天然ガス供給停止の可能性がドイツおよびEC経済の失速につながるとの観測からユーロ売りが進んだ。また気候変動による熱波襲来。山火事等不安材料もあった。一時ユーロドルが1を割りこむ場面があった。『コラム:ユーロが対ドル等価近くに下落、悩み深まるECB』これに引きずられる格好で円ドルが139円台を着けた。
 『インド中銀、ルピー建て国際決済導入 ロシアなどとの貿易促進か』ドル基軸通貨の弱体化の流れか。
 バイゼン大統領の中東訪問前に、『世界エネルギー危機、最悪期はまだ先の可能性-IEA事務局長』の発言があった。
 
13日『米CPI、前年同月比9.1%上昇に加速-FRBへの圧力強まる』
 
『カナダ中銀、予想上回る1ポイントの利上げ-インフレ根絶に先手打つ』もあり、利上げ幅が1%となる観測が流れる。円安が進む。
 14日『米卸売物価、6月は前月比1.1%上昇 基調的インフレは鈍化』
 
15日『米小売売上高、6月は予想上回る伸び-大幅利上げの可能性高まる』
 
『NY連銀製造業指数、予想に反し3カ月ぶり拡大-先行きは急低下』
 
『ミシガン大消費者マインド指数:7月速報値は51.1に上昇-予想50』
 
景気減速の兆候が出始めている。急落する程ではないと市場関係者は考えている。利上げについてそのマイナス面は考慮されていない。ロシア経済制裁の悪影響が露呈されてきた。
 『G20は債務国救済加速を、IMF専務理事が財務相会合前に訴え』
 
『【ウクライナ】米財務長官がG20でロシア非難-EUが軍事支援拡大へ』
 
週末、バイデン大統領の中東訪問、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議がある。その結果次第で相場の波乱要因となるか。
 世界最大の新型コロナウイルス感染国米国(22年7月14日時点で感染者数8929万4234人、死亡者数102万3256人)となっている。WTI原油先物は94.460ドル台となり、ドルインデックスは107.9750、円ドルは138.51円で取引を終えた。

今週の予想

今週のドル円予想レンジ:135.00円~139.50円
ピボット分析(日足ベース):137.67円~139.35

以下参考記事を掲載する。

G20は債務国救済加速を、IMF専務理事が財務相会合前に訴え
[10日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事はこのほど、インドネシアで今週開かれる20カ国・地域(G20)財務相会合を控えロイターのインタビューに応じ、重債務国の救済を加速しなければ有害な「下降スパイラル」を引き起こすと警告した。
2020年10月にG20とパリクラブ(主要債権国会議)が採択したものの大きく停滞している、債務処理に関する「共通枠組み」について、活性化させることが極めて重要と指摘。「これは自己満足では済まされないテーマだ。もし信頼が下降スパイラルに至るほど損なわれたら、どこで終わるか分からない」と述べた。
欧米諸国は共通枠組みが遅々として進まないのは世界最大のソブリン債権者である中国と民間部門の債権者が足を引っ張っていることが主な原因だとしている。(ロイター)
ASEAN、大国の「チェスの駒」にされるべきでない=中国外相
[ジャカルタ 11日 ロイター] - 中国の王毅国務委員兼外相は11日、東南アジア諸国連合(ASAN)事務局で講演し、東南アジア諸国は大国に「チェスの駒」として利用されるべきでないとの見解を示した。
ASEAN地域の多くの国が支持する側を選ぶよう圧力を受けているとし、地域の戦略的環境が「政治的要因によって再形成される」恐れがあると指摘。
「この地域を地政学的な計算から守り、大国の競争や強制によってチェスの駒として利用されないよう守る必要がある」とし、「地域の未来はわれわれ自身の手に委ねられるべき」と述べた。(ロイター)
ユーロ圏の景気後退リスク45%、天然ガス不足も影響-エコノミスト
2022年7月11日 14:40 JST
・インフレ率は7-9月がピークで24年には目標の2%に鈍化と予測
・中銀預金金利が3月までに1.25%に引き上げられるとエコノミスト
ユーロ圏では天然ガス不足の可能性が高まり、インフレ率も記録的高水準にとどまる中で、リセッション(景気後退)入りのリスクが増大しつつある。ブルームバーグが調査したエコノミストの予測で示された。
 調査結果によれば、エコノミストが織り込むリセッション確率は45%と、ロシアのウクライナ侵攻前の20%、前回調査の30%を上回った。ロシアからのエネルギー供給削減に最も脆弱(ぜいじゃく)なユーロ圏諸国の一つであるドイツは、50%を超える確率でマイナス成長に陥りそうだ。
 ラボバンクのストラテジスト、エリクヤン・ファン・ハーン氏は「既に実行に移された石油禁輸と、投入価格高騰が業界に及ぼす影響に基づき、われわれはリセッションを想定している。ドイツ経済は既に減速しつつあり、トレンドは明らかに下向きだ」と指摘した。
 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響から抜け出しつつある企業と消費者に生計費急騰がますます重くのしかかる一方、ロシア産天然ガスの輸入減少は、冬場のエネルギー供給を脅かす危険がある。
 インフレ率の見通しは前回調査から上方修正されたものの、7-9月(第3四半期)がピークとなり、2024年には欧州中央銀行(ECB)の物価目標(2%)に鈍化しそうだとエコノミストらは引き続き回答した。
 ECBが政策金利の中銀預金金利(現行マイナス0.5%)を年末までに0.75%、来年3月の政策委員会で1.25%に引き上げるとエコノミストらは予想。従来は来年6月にようやくこの水準に達すると見込まれていた。
世界エネルギー危機、最悪期はまだ先の可能性-IEA事務局長
2022年7月12日 13:34 JST
・世界がこれほど大きなエネルギー危機を目の当たりにしたことない
・クリーンエネルギー移行を加速させるエネルギー政策が急増も世界的なエネルギーの供給逼迫(ひっぱく)は深刻な不足や、電力・燃料価格の高騰を引き起こしてきたが、この危機はさらに悪化する可能性がある。国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長が指摘した。
 同氏は12日にシドニーで開催された世界エネルギーフォーラムで「世界が深刻さや複雑さの点で、これほど大きなエネルギー危機を目の当たりにしたことはない」とした上で、「最悪の事態をまだ経験していない公算がある。これは全世界に影響を及ぼしている」と発言。(ブルームバーグ)
【解説】市民の犠牲 ウクライナにも責任か 国連報告書の内容は
2022年7月12日 14時47分
ウクライナでは一般市民が戦闘に巻き込まれて犠牲となるケースが後を絶ちません。国連からはロシア軍を非難する声が一段と高まる一方で、一部ではウクライナ側にも責任があった可能性が指摘されています。
国連のバチェレ人権高等弁務官は7月5日「市民の犠牲者の多さと民間インフラ破壊の深刻さで、ロシア軍が国際人道法を守っていない重大な懸念が引き続き存在する」としたうえで「それに比べるとかなり少ないがウクライナ軍も国際人道法を守らなかった可能性がある」と述べました。
 それに先立つ6月下旬、国連人権高等弁務官事務所は「ロシアによる軍事侵攻に伴うウクライナの人権状況」と題する報告書を発表しました。
 その中では3月に東部ルハンシク州の介護施設で、ウクライナ軍がとったある行動が具体例としてあげられています。(NHK)
インド中銀、ルピー建て国際決済導入 ロシアなどとの貿易促進か
[ムンバイ 12日 ロイター] - インド中央銀行は11日、通貨ルピーによる国際貿易決済の仕組みを即座に導入したと発表した。輸入業者はルピーで支払い、輸出業者はルピーで支払いを受けることになるこの措置について、専門家はロシアや近隣諸国との貿易を容易にし、ルピー国際化という長期目標に資するとの見方を示している。
バークレイズのインド担当チーフエコノミスト、ラフル・バジョリア氏は「この措置は近隣諸国や、ルピーを貿易決済多様化のためのベースカレンシーとして使用することを望んでいる国々にとって特に有用となり得る」と語った。
エンジニアリング輸出促進協議会のマヘシュ・デサイ会長は、新しい仕組みは「イランやロシアなど、制裁下にある国との貿易を促進するだろう」と指摘。「これはルピーの100%兌換性に向けた第1歩だ」とし、輸出入業者にとって為替変動リスクも軽減されると述べた。
インドとロシア間の貿易は、ウクライナ戦争を受けてロシアに科された制裁のため事実上停止している。(ロイター)
独金融部門に先行き不透明感、エネルギー危機で=金融監督庁長官
[ベルリン 13日 ロイター] - ドイツ連邦金融監督庁(Bafin)のマーク・ブランソン長官は13日付の南ドイツ新聞のインタビューで、ロシアのウクライナ侵攻などに伴うエネルギー危機の影響について、金融部門は先行き不透明感に見舞われているとの見方を示した。「短期的に金融安定に対する深刻な脅威は見当たらないが、3カ月から6カ月後にもう一度聞いてほしい。状況は異なるかもしれない」と述べた。
ロシアがドイツへの天然ガス輸出をさらに削減するとの懸念が強まる中、エネルギー危機はドイツ経済全体に影響を与えると警告。「国家が全てを吸収することはできない」と語った。ただ、貸し倒れに苦慮している銀行はあるが、今のところ金融システムは強固だと述べた。(ロイター)
コラム:ユーロが対ドル等価近くに下落、悩み深まるECB
[ロンドン 12日 ロイター BREAKINGVIEWS] - ユーロが対ドルでパリティ(等価)を下回る可能性が、徐々に高まっているようだ。実際に1ユーロ=1ドルを割り込めば、単一通貨ユーロの歴史を観察してきた人々にとって、象徴的な節目となるだろう。
 7月12日、 ユーロが対ドルでパリティ(等価)を下回る可能性が、徐々に高まっているようだ。ユーロは現在1ドル強と、2002年以来の安値水準で推移している。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁にとって、ユーロ安は暗黙の金融政策批判であると同時に、悩みの種がまた1つ増えることになる。
現在のユーロ安は、一義的にはドルの強さの裏返しと見ることができる。米連邦準備理事会(FRB)は積極的な利上げを進めており、バイデン米政権は昨年、大規模な財政刺激策に乗り出した。ユーロは過去1年間、対ドルでは18%下げているが、通貨バスケットに対する実効レートで見ると4.5%の下落にとどまっている。
だが、ドルの相対的な強さは、ECBにも一因がある。ECBはコロナ禍前の2019年9月から主要政策金利をマイナス0.5%に据え置くことで、投資家がユーロ建て資産を売って利回りの高いドルを買うことを促してきた。ユーロ圏のインフレ率が今年6.8%に達すると予想されているにもかかわらずだ。
為替レートをターゲットにしないというのがECBの公式見解だが、実際には通貨安を無視することはできない。ユーロの大幅安はECB当局者およびユーロ圏諸国財務相らの士気と名誉を損ねるだけではない。インフレとの闘いも難しくしてしまう。
ドル高になれば、ドル建て商品、特にエネルギーと原材料の輸入価格が上昇する。アリアンツのエコノミストチームによると、7%のユーロ安は年間インフレ率を0.8%ポイント押し上げる計算だ。
従って、ユーロ安が進んだことは、利上げペースを巡るECB内部の亀裂をさらに深める可能性が高い。ECBは7月21日に利上げに着手する方針だが、その幅を0.25%とするか、もっと大幅に引き上げるかについて、対立が強まるだろう。一筋の光明もある。ユーロ安は輸出競争力の向上につながるからだ。しかし、世界経済が減速に向かい、サプライチェーン(供給網)の問題が依然として世界貿易を滞らせている今、その程度のメリットでECBの悩みが和らぐことはないだろう。(ロイター)
米CPI、前年同月比9.1%上昇に加速-FRBへの圧力強まる
2022年7月13日 21:36 JST 更新日時 2022年7月14日 1:14 JST
・総合CPI、前月比1.3%上昇-2005年以来の大幅な伸び
・前月比の伸びはガソリンや食品価格、住居費の上昇を反映
A customer shops at a store in Palm Beach, Florida. Photographer: Saul Martinez/Bloomberg
6月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比で約40年半ぶりの高い伸びとなった。米金融当局は積極的に利上げを実施するとの決意を固める可能性が高いが、それは景気拡大の流れを大きく損なうリスクを伴う。総合CPIの前年同月比の伸びが市場予想を上回るのはこれで4カ月連続。また、前月比での伸びはガソリン価格や住居費、食品コストなどの上昇を反映した。今回の統計は物価圧力の勢いが強く、かつ経済全般に広がっており、実質賃金に一段と影響を与えていることをあらためて確認する内容となった。米金融当局はこの結果を受けて、需要抑制に向けた積極的な政策方針を維持する見通しだ。中間選挙を控えて支持率が低下しているバイデン大統領や議会民主党にも一段の圧力がかかるとみられる。
米卸売物価、6月は前月比1.1%上昇 基調的インフレは鈍化
[ワシントン 14日 ロイター] - 米労働省が14日発表した6月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月より1.1%上昇した。上昇率は市場予想の0.8%を上回った。5月の0.9%上昇から伸びが加速した。
ただ、変動が大きい食品とエネルギー、貿易サービス部門を除いたコア指数は6月の上昇率が0.3%となり、5月の0.4%から鈍化。エネルギー製品の価格上昇を背景に卸売物価指数の上昇率が予想を上回った一方で、卸売物価の基調的なインフレはピークを過ぎたとみられる。
卸売物価指数の前年同月比は11.3%上昇し、伸び率は5月の10.9%を上回った。6月の市場予想は10.7%上昇だった。コア指数は前年同月比6.4%上昇と、伸び率は5月の6.7%から鈍化した。
財(モノ)の価格が前月より2.4%上昇し、全体の4分の3を占めた。5月には1.4%上昇していた。
6月のモノの価格上昇の9割近くは、10.0%上昇したエネルギー価格に起因。ガソリンやディーゼル燃料、電力、家庭用天然ガスの価格が大幅に上昇した。食品は0.1%上がった。一方、サービス価格は0.4%上昇。5月は0.6%上がっていた。
米連邦準備理事会(FRB)は今月下旬、政策金利をさらに75ベーシスポイント(bp)引き上げるとみられている。需要を冷やし、インフレ率を目標の2%に引き下げることを目指す。FRBは3月以降、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を計150bp引き上げていた。(ロイター)
カナダ中銀、予想上回る1ポイントの利上げ-インフレ根絶に先手打つ
2022年7月13日 23:19 JST
カナダ銀行(中央銀行)は13日、政策金利を1ポイント引き上げた。利上げ幅は予想を上回った。中銀は40年ぶりの高いインフレ率が定着するのを防ぐべく、金融引き締めを大幅に前倒しして講じる構えを見せた。
 マックレム中銀総裁は政策金利を2.5%に設定し、利上げをさらに継続すると表明。1ポイントの利上げは1998年以来の大幅となった。市場関係者らは75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げを予想していた。(ロイター)
イタリアのドラギ首相、辞任を表明-ユーロと国債先物下落
2022年7月15日 1:59 JST 更新日時 2022年7月15日 2:07 JST
イタリアのドラギ首相は、14日夜にマッタレッラ大統領に辞意を伝えると表明した。発表文によると、連立政権の一角を占める「五つ星運動」が経済政策に関する上院での信任投票を棄権。首相は同党が棄権すれば辞任する考えを示していた。
イタリア債下落、ドラギ政権に崩壊の危機-連立の足並みに乱れ
 このニュースが伝わると、イタリア債先物とユーロが下落。ユーロは日中安値をやや上回っているものの、0.7%安の0.9988ドル前後で取引されている。(ブルームバーグ)
ロシア産石油の価格上限、「複雑な問題」=中国商務省
[北京 14日 ロイター] - 中国商務省報道官は14日、ロシア産石油の価格上限設定について「非常に複雑な問題」だと発言、関係国の間で和平交渉を進めることがウクライナ危機解決の前提条件になると述べた。
報道官は会見で「ウクライナ危機を激化させることではなく、収拾することが全ての関係国の利益になる」と発言。報道官によると、イエレン米財務長官は今月5日に中国の劉鶴副首相と会談した際、ロシア産石油の価格に上限を設定する案を提起した。(ロイター)
ウクライナ 米財務長官がG20でロシア非難-EUが軍事支援拡大へ
2022年7月15日 14:44 JST
・国連事務総長、ビンニツァ市へのミサイル攻撃に「がくぜんとした」
・EU、18日に5億ユーロの対ウクライナ追加軍事支援で合意か
イエレン米財務長官は15日にインドネシア・バリ島で始まった20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、ウクライナに侵攻したロシアの当局者に対決姿勢を示し、「ロシア当局者は、プーチン体制を引き続き支えることでこの戦争の恐ろしい結果を増幅していると認識すべきだ」と語った。イエレン氏がロシア非難、戦争の「恐ろしい結果」で-G20開幕 (1)
 ロシア軍は前線から遠く離れ明確な軍事的重要性がない民間施設への攻撃を継続している。先週末のミサイル攻撃で48人の死亡が確認されたドネツク州の集合住宅では、救援作業体制が縮小された。14日にはウクライナ中部ビンニツァが複数のミサイルで攻撃され、子供3人を含む23人が死亡したとみられている。
 欧州連合(EU)加盟国は18日の外相会合で、5億ユーロ(約700億円)のウクライナ向け追加軍事支援で合意する見通し。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
ウクライナ情勢を巡る最近の主な動きは以下の通り。
イエレン米財務長官がロシアを非難-G20会合で
 イエレン米財務長官は15日、インドネシア・バリ島でのG20財務相・中央銀行総裁会議の冒頭演説で、商品相場を高騰させ、世界中でインフレをあおっている負の経済的波及の責任はロシアが「唯一の責任を負っている」と非難した。同長官はまた、ウクライナへの支援物資供与の拡大と加速を国際社会に呼び掛けた。
国連事務総長、ビンニツァ市へのミサイル攻撃に「がくぜんとした」
 国連のグテレス事務総長は「ウクライナ中部ビンニツァ市がきょうミサイル攻撃を受けたことにがくぜんとした」と述べた。同事務総長の報道官が明らかにした。同報道官は「事務総長は民間人ないし民間インフラへの攻撃については、それがどのようなものであろうと非難する」と語った。
EU、18日に5億ユーロの対ウクライナ追加軍事支援で合意か
 EU加盟国は18日の外相会合で、5億ユーロのウクライナ向け追加軍事で合意する見通し。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。合意すれば、EUのウクライナ軍事支援は総額25億ユーロとなる。
ロシア中銀、西側銀行接収の要求に抵抗-ロイター
 ロシアの一部当局者や企業は、西側諸国の銀行が持つロシア事業の経営権を接収するよう中央銀行に求めているが、中銀は抵抗しているとロイター通信が伝えた。そのような行為は預金者の資金引き揚げを促しかねないと中銀は懸念しているという。オーストリアのライファイゼン・バンク・インターナショナル(RBI)やイタリアのウニクレディト、米シティグループなど外国銀行は2021年末時点で、ロシアの銀行資本の11%を占めていた。
ウクライナは領土の喪失を受け入れるべきだ-ロシア
 将来に和平合意が成立するならば、ウクライナは中立化と非核化に加え、クリミアとドネツク、ルガンスク両州における「領土の現実」を受け入れる必要があると、ロシアのルデンコ外務次官がインタファクス通信に語った。ウクライナ政府は領土の割譲を繰り返し否定している。ロシア側には交渉を再開する意思があるが、こうした要求に対して「まず明確な回答を得ることを求める」とルデンコ氏は述べた。(ブルームバーグ)
米小売売上高、6月は予想上回る伸び-大幅利上げの可能性高まる
2022年7月15日 21:36 JST 更新日時 2022年7月15日 23:17 JST
・前月比1%増、予想0.9%増-5月は上方修正
・家具や無店舗小売り、スポーツ用品店などで増加
6月の米小売売上高は前月比で市場予想を上回る伸びとなった。幅広い分野で増加し、数十年ぶりの高いインフレにもかかわらず、消費支出が底堅いことを示唆し、今月の米利上げ幅がさらに大きくなる可能性が高まった。小売売上高の統計はインフレ調整していないが、予想を上回る数字は需要抑制を目指す米金融当局の政策にもかかわらず、消費需要が持ちこたえていることを示唆している。
 6月は13項目のうち家具や無店舗小売り、スポーツ用品店、ガソリンスタンドなど9項目が増加した。ガソリンスタンドの売上高は3.6%増(前月5.6%増)。6月半ばにはガソリンの平均価格がガロン当たり5ドル超に上昇した。ただ、それ以降は急激に値下がりしており、7月の統計では軟化する可能性が示唆される。
NY連銀製造業指数、予想に反し3カ月ぶり拡大-先行きは急低下
2022年7月15日 21:34 JST 更新日時 2022年7月15日 22:56 JST
・7月はプラス11.1、市場予想はマイナス2-前月マイナス1.2
・6カ月先の景況指数はマイナス6.2-前月から20ポイント余り低下
7月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想に反して3カ月ぶりにプラス圏に浮上した。一方で先行きに関する指数は急低下し、この21年余りの最低水準に落ち込んだ。7月の現況指数では、新規受注の指数がプラス6.2に改善。6月は同5.3だった。出荷は前月比21ポイント余り急上昇し、同25.3。雇用と就業時間はいずれもプラス圏だが、前月より伸びは鈍った。 仕入価格と販売価格の指数はともに鈍化したものの、なお高水準だった。
 一方で6カ月先の景況指数は前月から20ポイント余り低下し、マイナス6.2。米同時多発テロが起きた2001年9月以来の大きなマイナスを記録した。受注と出荷の見通しに関する指数が鈍り、就業時間の予想もマイナス幅が大きくなった。(ブルームバーグ)
米鉱工業生産指数、6月は前月比0.2%低下-予想は0.1%上昇
2022年7月15日 22:28 JST
6月の米鉱工業生産統計で、鉱工業生産の総合指数は前月比0.2%低下。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は0.1%上昇だった。5月は前月比横ばいだった。製造業の生産指数は0.5%低下。市場予想は0.1%低下だった。5月は0.5%低下した。(ブルームバーグ)
ミシガン大消費者マインド指数:7月速報値は51.1に上昇-予想50
2022年7月15日 23:04 JST
7月の米ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は51.1と、前月の確定値50から上昇した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は50だった。(ブルームバーグ)

≪統括≫
世界経済は、各国中央銀行の金融緩和・政府の補助金等の政策で企業倒産を食い止めており、完全失業者をそれほど出さず、自殺者の急増を防いできた。その中で、コロナによる犠牲者(死亡者)を乗り越え、製造業中心に経済活動が回復してきた。
アメリカの対中国戦略により中国・アジア地区中心のサプライチェーンに亀裂が生じ、物流の根本が揺らいでいる。コロナ対策が起因で生じたインフレ対策処理が終わらない状況で、2月ロシアによるウクライナ侵攻が始まった。その対応策としてロシアへの金融を含めた経済制裁がはじまった。『民主主義・人権擁護』を大義名分として、EC・NATOを巻き込む形でウクライナへの武器供与を進め戦争の長期化が現実のものとなった。同盟国ではないとして、米国の直接関与は避けている。
米国に集中するコンテナの問題はやや終息しつつあるが、燃料費高騰で海運賃は高止まりのまま。当初、金融制裁を基軸に、エネルギー資源(石炭・石油・天然ガス)・食料資源・鉄鋼資源に限定した貿易制裁を起草、ロシア経済の疲弊による政権維持が困難になるとの構想・戦略で進めてきた。しかし、ロシアが世界に供給する資源がエネルギー資源・食料・半導体生産資源・肥料・希少金属等多義に渡っていることが後になって理解された。中国を含め世界の物資のサプライチェーンの枠組みは先進国の欧米中心に組み立てられてきたものであった。制裁開始以降エネルギー以外に各種商品価格の高騰を呼びインフレが世界に広がってしまった。さらに食糧危機問題が発生し、最貧国の政治状況に変化がみられる。また経済救済の枠組みも再考を余儀なくされているが進展はない。コロナ対策インフレ対策で財政的な余力は限られている。他国の面倒を見る余裕はなくなっている。
各国の金利引き上げ競争が始まり、国内の経済維持に警鐘がなり始めており、世界経済のスタグフレーションの状況となりつつある。
世界世論はロシアへの非難に終始している。ロシア・ウクライナとの休戦・停戦交渉は暗礁に乗り上げている。ウクライナのゼレンスキー大統領は、民主主義の基礎となる自国民の安全・安心を確保するという本筋(米国南北戦争後のリンカーン)を忘れて、為政者としてはやってはいけない、自国民の犠牲者が増えていることを無視する形で、西側諸国のマスコミへのお涙頂戴なのか情報提供としてSNS等の手段を駆使、さらに休戦に向けた努力もなく、欧米各国政府への武器供与を呼び掛けているのが現状である。
さらに、戦争拡大を煽るように、4月12日以降、バイデン米政権はウクライナへの約7億5000万ドル(約940億円)相当の軍事支援パッケージを準備し、武器や装備品を供与している。ウクライナへの支援をさらに強化する姿勢を示した。最新兵器であっても、人殺しの道具を供与していることに変わりはない。
さらに、NATOとの結束を進め、G7を巻き込むことで世界のリーダーシップを強調している。しかし、戦後処理に係る費用(100兆円?)はどこから調達するかは不明である。ウクライナにその能力はない。
戦争当事者のウクライナ指導者の先導的なパフォーマンスに迎合し、他人事のように、本当の犠牲者であるウクライナ国民の安全・安心の議論はない。一般国民は、健康で安心・安全で生活できれば良く、映画・音楽・演劇・文化に触れあう環境を望んでいる。戦争(殺し合い)は望んでいない。報道のようなアイデンティティの問題ではない。食料・仕事・教育を含め衣食住の環境を整えるのが『為政者』の基本的な仕事なのだが・・・。専門評論家の言う政治体制は関係ない。儒教(陽明学)に基づく『帝王学』を含め『中庸』の精神で国民目線からの積み上げのバランスある『政治学』が必要である。
各国でインフレが高進しているが、各種の商品値上げで困窮(迷惑)するのはそれぞれの自国民であることを忘れている。政治の基本は国民であって、世界秩序ではない。同じことがコロナ対応でもいえる。
ウクライナの戦後復興費用および負担がどうなるか、G7等の先進国の負担となるようであるが、その原資が税金であることに変わりはない。中国・ロシアを排除したサプライチェーンの再構築に5年で官民合わせて6000億ドルと報じられている。しかし、発展途上国を巻き込むことができるか今後注意が必要である。
エネルギー供給についても備蓄原油放出で何とか凌ぐつもりでも、第二次オイルショック以降の備蓄戦略であったことが忘れられている。その補充するにはOPEC等の石油産出国の協力が必要であるが、補充コストは1バレル100ドルを超えることが予想(一説では130ドル)されており、今後に対する筋書きもない。しかし、ロシア崩壊を狙って、ロシアの豊富な資源の獲得を米国・西欧諸国が画策しているのであれば別である。オイルショック以降、イスラエルを使って中東戦争を起こしたように・・・。
いずれにせよ、インフレの長期化からは逃れられない。これまで、コストについては価格転嫁することでごまかしができたが、各国国民の所得が順調に増えるとは考えられない。
さらに利上げをきっかけに、スリランカのような発展途上国の借り入れ問題から食糧危機・メキシコ危機・アジア危機の再来が予想される。IMFの対応は数か月先のようだ。事実、国際通貨基金(IMF)アジア太平洋局長代理のアンマリー・グルデウルフ氏は26日、債務危機に陥っているスリランカについて、金融引き締め、増税、変動為替相場制への移行といった方策を取るよう促した。さらに、スリランカの支援要請に対して「債務の持続可能性に向けた進展が融資の条件になる」と述べた。他人事のように形式的な対応で終わっている。一方、インドの協力が表明されている。
小麦・パラジューム・アルミ・ニッケル・天然ガス等世界の供給に占める割合の多い資源・食料価格が上昇。コロナによるサプライチェーンの麻痺が解消されない状況でインフレの種を増やす結果となっている。今回の欧米の対応は経済運営上、自分で首を絞める状況となっており、金融政策の足かせとなってきた。ここにきて、ロシア・ウクライナの石油・天然ガス・石炭・小麦・トウモロコシ・飼料・肥料さらに半導体関連の主要原料の供給に関して警鐘がなり始め、欧米諸国のインフレ(物価上昇)の追加要因となった。市場は、サプライチェーンが国家体制(政治要素)とは別に、複雑に絡み合っている現実を認識し始めた。物価が上昇し、国民生活に影響が出ており、コロナも沈静化しているわけではない。
一方で、欧州では懸念の声が上がり始めたが、米国は大丈夫との安心感が前提となって今の相場が形成されている。
米国の人口は3億人、英国・フランス・ドイツ等の西欧諸国の人口はそれぞれ4~5千万人、そのほとんどが移民で構成されている。過去、植民地時代その後の資本主義で潤ってきた国なのだろうか。ロシアでさえ1億数千万人。これに対して人口規模で異なっており、さらに植民地政策で苦汁をなめたインド(英国の植民地)・中国(アヘン戦争・日中戦争)のように10億人台を超える国民の生命・食料・生活を維持するする政治に対する姿勢(国家体制)・主義主張の違いがあってもおかしくはない。第1次・第2次大戦後独立した中東諸国・南米・アフリカ諸国にとっても同じである。既存のグローバルスタンダードの意義が問われている。インフレの一つの原因であるロシア産資源(原油・天然ガス)に対する制裁が完全に尻抜けとなった。ルーブル決済は企業の問題として制裁対象から外すとの判断が、5月16日EUの行政執行機関、欧州委員会から発表された。
さらに、5月17日米財務省当局者がロシア産原油の全面的な輸入禁止措置に代わる措置として、欧州各国に対し関税を課すよう提案すると表明。原油供給量の逼迫を低減する方向に舵を切った。しかし、制裁対象のロシア産原油は、インド・中国が引き受けており総量の調整は不可能となっている。
資金力・技術力に劣る資源を持つ国(ロシア)の主張が始まったと思われ、オイルショック(石油危機)時と同じ背景がそこにある。ただし、相手がロシアという軍事力のある国であることは厄介である。インフレの解決策である中央銀行による利上げが本当に特効薬となるか試されている。世界各国の実体経済の悪影響が出始めており、統計数値を待っている市場参加者が気づいた時、すでに遅いというデフレ・スタグフレーションの可能性は否定できない。欧米でインフレが進み実体経済への影響が統計数値に表れ始めた。企業による価格転嫁による収益確保に対して原材料費・人件費高騰が減益要因となり、最終需要者である消費者にとって不利になり貧富格差の拡大がさらに進む結果となりつつある。さらに、利上げによる副作用である企業倒産・失業対策が必要となる、スタグフレーションの状況となりつつある。ある意味でシンギュラーポイントがどこなのかが試されている。
さらに、ウクライナの戦後処理・再生費用が100兆円規模になりウクライナ大統領は支援を呼び掛けているが、欧米諸国・IMFを含めその余力はない。ロシアにその費用を持たせるには、ロシア本土に攻撃を仕掛けプーチン大統領を敗北に導く以外に方法はない。
一方、ドル基軸通貨の脆弱性・米国軍事力の圧倒的な優位性が失われていること・世界政治経済の指導力に対する警鐘等が露見する結果となりそうである。ニクソンショックが何であったかが問われている。
ウクライナ国民の犠牲者が急増するも徹底抗戦としてロシアへの攻撃を中断することもなく、停戦交渉のテーブルに載っていない。まるで第二次世界大戦時の(沖縄戦・東京大空襲)にも拘わらず、本土防衛・決戦とした日本軍の連合国軍への対応と同じ現象となっている。終戦のための方法について、生物兵器・化学兵器・核爆弾の使用が報道されている。最終的に核爆弾を実施したのは米国であった歴史を忘れてはならない。唯一の被爆国であり、日本の航空域制限等戦後の体制は継続している。第二次大戦後に生まれた、バイデン大統領・ウクライナのゼレンスキー大統領。プーチン大統領等『戦争を知らない子供たち』(北山修作詞)の世代のリーダーが世界を動かしている。
マスク着用問題等において『人間の自由の権利』主張が標榜され、コロナによる感染は個人の自己責任として片づけられてきた。自分を守り隣人(他人)に移さないようにする最善の方法がマスク着用であった。第一次大戦時『スペイン風邪流行』対応はワクチン・治療薬がなかったこともあり、戦争による死亡者よりスペイン風邪による戦意喪失とその犠牲者の方が多く戦争継続が困難となりドイツ軍敗退による戦争終決となった。
各国政府は自由主義・個人主義の名目で経済再生優先としてきた。一方、コロナ対応で中国主要都市でのロックダウン措置導入の動きが報道され、中国経済の弱体化を専門家・マスコミは報道している。コロナ感染拡大によるパンデミックは終わっていない。
サプライチェーン・物流問題の長期化が懸念され始めた。トランプ政権時『自国第一主義』として中国経済制裁の一環で始められた関税はバイデン政権でも継続され米国インフレの一原因となっている。半導体・各種工業製品等の中国サプライチェーンの複雑さが認識され始めたところで、ウクライナ・ロシアにおける食料・資源の重要供給先であったことがウクライナ戦争で浮き彫りになった。5月11日、バイデン米大統領は、ロシアによるウクライナ侵攻が世界的な食料価格の高騰を引き起こしていると非難、対して5月12日、ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ紛争を受けて西側諸国がロシアに科した厳格な制裁措置が世界的な経済危機と破滅的なインフレを引き起こしたとして双方責任転嫁している。
しかし、株式市場の下落、プライベートバンク等にみられるファンドの毀損、市場参加者機関の市場撤退による現金化が報じられている。市場が縮小方向にあることに変わりはない。インフレが現実のものとなり、中国関税・NATOを巻き込みウクライナへの武器供与による戦争拡大のきっかけを作った米国バイデン政権の失策であったことが明確になりつつある。
世界経済の枠組みに亀裂が生じ、各国のインフレが国内問題となり、ロシア・中国等の結束を固める形となって政治経済ブロックの鮮明化が問題視され始めた。自由民主主義を守ると称して主導権を発揮した結果であろうか。
さらに主要中央銀行のインフレ対策の利上げが報じられている。
パンデミックが収まらず、サプライチェーン問題も解消されず、ウクライナ戦争が、ロシア対米国(NATO)の対立構造となってきた。さらに中国もその対象としている。
小麦・食用油(トウモロコシ・パーム油)を含めて食糧危機の報道が始まった。異常気象の影響で世界的な穀物の不作が予想されており、綺麗ごとでは済まない古米・古古米の取り合いとなっている。ウクライナの昨年収穫の穀物輸送に注目しているが農地が荒れており、戦争で男手がなく今年の収穫は半分以下となろう。食糧危機が現実のものとなり、先進国もインフレに絡めて、後進国を補助・救済するとしても資金調達に問題が生じ始めている。欧米の大半が赤字国である。国力に限界がある。



2022年07月19日更新


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