為替レポート

06月27日~07月01日週

【為替の動向】
ドル/円(24時間)
06/27(月)06/28(火)06/29(水)06/30(木)07/01(金)
OPEN134.655135.443136.135136.559135.742
HIGH135.551136.384137.000136.810135.985
LOW134.519135.109135.768135.549134.740
CLOSE135.441136.134136.550135.733135.080

先週のドル円レンジ:134.52円~137.00円

06月28日 IMM通貨(円)先物動向
円:52570枚の売り越し 前週比5884枚の売越減

 先週は、新型コロナ(オミクロン変異種)の感染拡大が欧米で再燃している。パンデミックは終わっていない。世界経済の景気減速懸念が再燃。米国株式の下落となった。
 クライナ情勢は、米国の武器供与が本格化、長期化の様相となった。
 26日『スタグフレーション阻止で断固たる行動を、各中銀に呼び掛け-BIS』等、景気減速に対する懸念が再燃。ただし、景気減速は年内に生じないとのコンセンサスが先行していた。
 NATO、G7のイベントがあった。
 『NATO首脳会議、新戦略文書に中国への「強い」文言=米当局者』
 『NATO、即応部隊を大幅増強 30万人超に=事務総長』
 『NATO、中国を敵対視せず ロとの関係緊密化を懸念=事務総長』
 『NATO、移民問題を監視へ 加盟国の不安定化リスクと明記』
 
NATO の議題に中国を加える結果となった。
 『ウクライナ、地雷除去に最低10年 イタリアと同程度の面積が汚染』
 ウクライナ戦後処理に対する発言の一部でその費用および費用負担について議論が始まった。
 『G7、インフラ投資の新枠組み 官民6000億ドル規模で中国に対抗』
 『G7、対ロ圧力強化表明へ ウクライナに「前例ない」支援=米高官』
 『G7、「必要な限り」ウクライナ支援 対ロ制裁と安全保障 声明発表』
 『G7、中国の「非市場的」貿易慣行是正で合意へ=米政府高官』
 『G7首脳、ロシア産金輸入禁止の推進で合意=EU当局者』
 『G7、食料安全保障に50億ドル 中国の貿易慣行是正で合意=米高官』
 『G7首脳、中国にロシアのウクライナ侵攻阻止を要請』
 『G7、ロシア産石油価格の上限設定で中国・インドと協議=関係筋』
 『G7、自らの価値・基準を世界に適用する権利ない=中国外務省』
 対ロ制裁に加えて中国がその対象となったが、政治的・経済的ブロック化が明確となり食料危機問題の解決策には程遠い結果となった。食料が不足している現実がある。
 『米の財貿易赤字、5月は2.2%減の1043億ドル 在庫は堅調に増加』
 『米CB消費者信頼感、6月は98.7に急落 インフレ懸念が重し』
 『ゴールドマン、消費者部門で年間12億ドル超の損失見込む=BBG』
 『消費者態度指数32.1に3カ月ぶり低下、全項目が下げ=6月調査』
 『米個人消費支出、5月は伸び減速 基調的物価圧力軽減』
 『米ISM製造業景気指数、6月は2年ぶり低水準 新規受注低調』
 『米住宅業界、市場停滞で数千人解雇の恐れ』
 景気減速の兆候が出始めている。急落する程ではないと市場関係者は考えている。利上げについてそのマイナス面は考慮されていない。来年度の利下げについての観測もある。
 『サマーズ氏、年内の景気後退リスクが上昇-インフレ抑制に貢献も』
 『イランがBRICS加盟申請、アルゼンチンも既に申請か』
 『OPECプラス、8月も現行の増産ペース維持 9月以降は討議せず』
 ロシア制裁で不足する原油の調達が無理になったようだ
 欧米対ロシア・中国の対立構造が鮮明となって、現状のサプライチェーン問題の悪化が懸念される。『そもそも論』であるウクライナ停戦交渉が全く進展がなく、政治的要素が先行してインフレという各国国民生活が犠牲となる状況が続く・・・。
 世界最大の新型コロナウイルス感染国米国(22年6月30日時点で感染者数8747万6822人、死亡者数101万7862人)となっている。WTI原油先物は、108.445ドル台となり、ドルインデックスは105.1128、円ドルは135.08円で取引を終えた。

今週の予想

今週のドル円予想レンジ:131.00円~137.00円
ピボット分析(日足ベース):134.07円~136.56


以下参考記事を掲載する。

スタグフレーション阻止で断固たる行動を、各中銀に呼び掛け-BIS
2022年6月27日 18:38 JST
国際決済銀行(BIS)は26日、各国・地域の中央銀行に対し、世界経済が高インフレの新たな時代に入るリスクを阻止する必要があると警鐘を鳴らした。  BISは年次報告で、「新しいインフレ時代の脅威が成長見通しの低下や金融脆弱(ぜいじゃく)性の高止まりと重なり、スタグフレーションのリスクが世界経済に迫っている」と指摘した。
カルステンスBIS総支配人は各中銀にとっての課題はインフレを抑制し、経済活動への影響を最小化することであり、断固たる行動が恐らく鍵を握ると記者団に説明。「ハードランディングとソフトランディングをわれわれが分析し、そこから得られた説得力ある結果の1つは、タイムリーかつ断固たるやり方で引き締めを行うとソフトランディングになる可能性が高くなることだ」と述べた。BISは「中央銀行の中央銀行」と呼ばれている。的安全保障のコミットメント」も表明する予定という(ブルームバーグ)
NATO首脳会議、新戦略文書に中国への「強い」文言=米当局者
[エルマウ(ドイツ) 6月26日 ロイター] - 米ホワイトハウス当局者は26日、北大西洋条約機構(NATO)の新たな戦略文書に中国に関する「強い」文言が含まれると確信していると述べた。どのように言及するかについては協議が続いているとした。
NATOは目的と価値を定めた戦略文書「戦略概念」の新たな策定に取り組んでおり、28-30日にスペインのマドリードで開かれる首脳会議で発表する予定だ。
同当局者は、主要7カ国(G7)首脳会議に合わせて行われたバイデン米大統領とショルツ独首相の会談終了後に「両氏が中国について協議した」と明らかにし「この問題は今回の大きなテーマになる」と指摘。「バイデン氏はショルツ氏への信頼を表明した。議論した全ての問題、両国が共に取り組んでいる全ての共通の課題で実に幅広い一致が見られた」と語った。
米政府がドイツに対しウクライナへの安全保障支援を拡大するよう圧力をかけているのかと聞かれ、当局者はドイツが多連装ロケット発射システム(MLRS)の追加供与計画などを既に表明していることにバイデン氏が謝意を示したと述べた。(ロイター)
NATO、即応部隊を大幅増強 30万人超に=事務総長
[ブリュッセル 6月27日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は27日、安全保障上の危機が発生した際に出動するNATO即応部隊を現行の約4万人から「30万人をはるかに超える」水準に増強すると述べた。「冷戦以降で最大の集団的抑止力および防衛の大改革になる」という。
今週28-29日にマドリードで開かれるNATO首脳会議に先立ち、「ロシアはNATOが長年にわたって築こうとしたロシアとのパートナーシップおよび対話から遠ざかっている」と指摘。「ロシアは対話ではなく対立を選んだ。そのことを遺憾に思うが、もちろんその上でわれわれはその現実に対応しなければならない」と語った。
さらに「ロシアがわれわれの安全保障や価値観、ルールに基づいた国際秩序に直接的な驚異を与えていることを加盟国が明確に表明すると期待している」とした。スウェーデンとフィンランドが申請したNATO加盟にトルコが反対している件については「いかなる約束もしないし、具体的な時間軸について推測もしない」とした。(ロイター)
NATO、中国を敵対視せず ロとの関係緊密化を懸念=事務総長
[マドリード 6月28日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は28日、NATOは中国を敵対視していないと述べた。ただ、ロシアによるウクライナ侵攻以降の中ロ関係の緊密化を懸念しているとした。ストルテンベルグ氏はNATO首脳会議が開かれるマドリードで、中国はまもなく世界最大の経済大国になり、NATOは気候変動などの問題で中国と共に取り組んでいく必要があるとの認識を示し、「NATOは中国を敵対視していない」と述べた。ただ「中国がロシアによるウクライナ侵攻を非難していないことや、中国がNATOや西側諸国に関する多くの誤った情報を拡散していることのほか、中国とロシアがこれまでになく接近していることを懸念している」と語った。
また、ウクライナを支援することはNATOかなうとし、ロシアのプーチン大統領が勝利すれば、世界の不安定性が増すと指摘。スウェーデンとフィンランドの加盟はNATOの強化につながるとの考えも示した。(ロイター)
NATO、移民問題を監視へ 加盟国の不安定化リスクと明記
[マドリード 6月29日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)は29日の首脳会議で採択した今後10年間の防衛・安全保障の指針となる「戦略概念」で、移民の不規則な大量流入について、敵対勢力が加盟国の安定を損ねる目的で利用し得る「複合的脅威」の一つになっていると指摘した。
戦略概念に移民の脅威を含めることは、首脳会議のホスト国スペインなどNATO周縁国が要求していた。スペイン領メリリャに隣接するモロッコから多数の移民が不法に越境したり、ポーランドのベラルーシとの国境付近に難民が大量に押し寄せた昨年の問題など、隣国が政治的な意図をもって移民を送り込む問題が相次いでいる。
戦略概念は今後10年間に監視すべき問題として移民の流入に2度言及し、NATO南方が安定に対する新たなリスク要因になっているとした。「アフリカと中東における紛争、脆弱性、不安定性はNATOとパートナー国の安全保障に直接影響を与える」と記した。
モロッコからメリリャに越境を試みた移民のうち少なくとも23人が死亡した先週の事件を受け、メリリャやスペイン領セウタに北大西洋条約の集団防衛条項(第5条)が適用されるかどうかについて議論が起きていた。スペイン政府筋は、戦略構想の文言はスペイン南部の飛び地を明示的に含むことで疑念を払拭していると語った。(ロイター)
ウクライナ、地雷除去に最低10年 イタリアと同程度の面積が汚染
[キエフ(キーウ) 6月24日 ロイター] - ウクライナ政府の緊急サービス部門報道官は24日、ロシアとの戦争後に国内の地雷と爆発物を全て除去するには少なくとも10年かかるとの見方を示した。
これまで620平方キロメートルの土地で空中投下された2000個の爆弾を含めて数千個の爆発物を除去したが、約30万平方キロメートルが依然「汚染」されている可能性があるという。これはウクライナの領土の約半分で、イタリアとほぼ同じ面積。報道官は、現在戦闘が続いている地域がどのような状態になっているかは不明で、10年は楽観的な数字だと説明。道路などのインフラや住宅地域などの除去を優先するが、森林や河川、沿岸地域の除去はもっと時間がかかるとの見方を示した。(ロイター)
G7、インフラ投資の新枠組み 官民6000億ドル規模で中国に対抗
[エルマウ(ドイツ)6月26日  ロイター] - 主要7カ国(G7)は26日にドイツ南部エルマウで開かれた首脳会議で、発展途上国のインフラ整備に投資する新たな枠組みの創設を発表し、今後5年間で官民合わせて6000億ドル拠出する目標を掲げた。中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に対抗する。
枠組みは「グローバル・インフラ投資パートナーシップ」と呼ばれ、米国が主導。バイデン米大統領は米国として5年間に2000億ドルを担い、中低所得国における気候変動対策、公衆衛生、男女の平等、デジタルインフラ関連プロジェクトに官民で投資すると表明した。バイデン氏は「これは援助や慈善事業ではなく、全ての人々に利益をもたらす投資だ」と強調した。
国際開発金融機関や政府系ファンドなどが数千億ドルを追加拠出する可能性があるとも述べた。
欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長はEUとして5年で3000億ドルユーロを担い、一帯一路に代わる持続可能な投資を行うと表明。バイデン氏は旗艦プロジェクトとして、アンゴラで米国が官民で投資する総額20億ドルの太陽光発電開発プロジェクトを挙げた。また、セネガルで仏パスツール研究所が開発しているワクチン製造施設にG7で協力して330万ドルを拠出すると述べた。将来的に新型コロナウイルスワクチンなどの製造が可能になると見込まれている。(ロイター)
G7、対ロ圧力強化表明へ ウクライナに「前例ない」支援=米高官
[エルマウ(ドイツ) 6月27日 ロイター] - ドイツ南部エルマウで開催している主要7カ国(G7)首脳会議は、ウクライナへの侵攻を続けるロシアに対し協調して圧力を強化する新たな施策パッケージを28日に確約する見通し。米政府高官が27日、明らかにした。7カ国首脳はロシア産原油価格の上限設定案の取りまとめを行っている。さらに、ウクライナに対し、最新鋭武器の機動的な提供を含め「軍事、外交、金融、人道の各分野で必要な支援を提供する、(ロイター)
G7、「必要な限り」ウクライナ支援 対ロ制裁と安全保障 声明発表
[ガルミッシュパルテンキルヘン 6月27日 ロイター] - 主要7カ国(G7)首脳は27日、対ロシア制裁を強化し、ウクライナに対する安全保障を支持することで「必要な限り」ウクライナを支援すると確約する声明を発表した。
G7はドイツ南部で開催している首脳会議の2日目に声明を発表。その直前にはウクライナのゼレンスキー大統領がオンライン方式で出席し、戦争を冬が始まる前の年内に終結させたいと述べていた。
G7首脳は声明で「財政、人道、軍事、外交的支援を継続し、必要な限りウクライナを支持する」と表明。ウクライナの緊急の軍事ニーズに対応するための取り組みを引き続き調整し、持続的な安全保障の確約を巡り国や機関と協力するとした。
将来的な平和的な解決については、外圧を受けずにウクライナが決定するとした上で、ウクライナがパートナー国と協力して策定する国際的な復興計画を支援する用意があるとした。
今年のG7議長国ドイツのショルツ首相は先週、ウクライナに対し第二次世界大戦後の「マーシャル・プラン」のような計画を策定する必要があるとの考えを表明。声明は「包括的な復興計画の進展に向け、ウクライナと共に国際的なハイレベル専門家会議を開催するとの議長国のイニシアチブを歓迎する」とした。(ロイター)
G7、中国の「非市場的」貿易慣行是正で合意へ=米政府高官
[ガルミッシュパルテンキルヘン(ドイツ) 6月28日 ロイター] - 米政府高官は28日、主要7カ国(G7)が中国の「非市場的」貿易慣行を是正するため、協調したアプローチを取ることで合意したと述べた。
同高官は「(G7)首脳は前例のない共同声明を発表し、中国の透明ではない市場を歪める産業政策による弊害を認める」と述べた。
国家による強制労働を含め、強制労働を世界のサプライチェーンから排除する努力を加速する意向も示すという。(ロイター)
G7首脳、ロシア産金輸入禁止の推進で合意=EU当局者
[ガルミッシュパルテンキルヘン(ドイツ) 6月28日 ロイター] - 主要7カ国(G7)首脳会議は、ロシア産の金の輸入禁止を進めることで合意した。ウクライナ侵攻を受けた対ロシア制裁を強化する。欧州連合(EU)当局者が28日明らかにした。
英、米、日、カナダは26日のG7首脳会議初日に新たに採掘・精製されたロシア産の金の輸入を禁止することに合意。EUは一定の留保条件を付けた。(ロイター)
G7、食料安全保障に50億ドル 中国の貿易慣行是正で合意=米高官
[ガルミッシュパルテンキルヘン(ドイツ) 6月28日 ロイター] - 米政府高官は28日、主要7カ国(G7)が世界の食料安全保障を強化するために最大50億ドルを拠出すると明らかにした。ウクライナ戦争を受けた途上国の食料不足への懸念に対応する。
米国が半分以上を負担し、47カ国での飢餓に対する取り組みを支援し地域組織に資金を提供する。
ロシアのウクライナ侵攻ではなく、西側諸国の対ロシア制裁が食料不足の原因と指摘する声もある。だが同高官はプーチン・ロシア大統領の行動が問題の核心と言明。「これが食料安全保障の面で世界中に見られるあらゆる脆弱性に直結している」と主張した。
「プーチン氏の行動が食料と農業生産を妨げ、農作物の貯蔵・加工施設の破壊や黒海の港の実質的な封鎖を通じて、食料を戦争の武器にしてきた」と非難した。拠出額のうち約20億ドルは直接的な人道的介入に使われ、7億6000万ドルは「世界中の食料システムの回復力と生産性を高める」ための「食料支援」に充てられる予定。
G7首脳はまた中国の「非市場的」貿易慣行を是正するため、協調したアプローチを取ることで合意した。
国家による強制労働を含め、強制労働を世界のサプライチェーンから排除する努力を加速する意向も示した。(ロイター)
G7首脳、中国にロシアのウクライナ侵攻阻止を要請
[ガルミッシュパルテンキルヘン(ドイツ) 6月28日 ロイター] - 主要7カ国(G7)首脳は28日、中国に対しロシアへの影響力を活用しロシアによるウクライナ侵攻を阻止するよう要請したほか、南シナ海での「拡張的な海洋権益」を巡る主張を取り下げるよう求めた。
また、国際司法裁判所(ICJ)がロシアに軍事作戦の停止を命じた判決や関連する国連総会決議に言及し、ロシアのウクライナからの即時かつ無条件の撤退に向けて圧力をかけるよう中国に呼びかけた。
コミュニケでは、世界経済を歪める中国の威圧的な非市場政策に狙いを定め、中国の「不透明で市場を歪める介入」などに言及。G7首脳は自国の企業や労働者のための公平な条件確保に向け協力することを確約した。
さらに、東シナ海と南シナ海の状況、および強制的に現状を変えようとする一方的な試みについて深刻な懸念を表明。「われわれは南シナ海における中国の拡張的な海洋権益の主張には法的根拠がないことを強調する」とした。
このほか、チベットや新疆での強制労働を含む中国の人権状況について「重大な懸念」を抱いていると指摘。このような文言は1年前の首脳会議では使用されなかった。また、中国は香港の権利、自由、高度な自治を維持するという公約を守るべきとした。(ロイター)
G7、ロシア産石油価格の上限設定で中国・インドと協議=関係筋
[ワシントン 6月28日 ロイター] - 主要7カ国(G7)がロシア産石油価格に上限を設ける計画について、中国およびインドと前向きかつ生産的な議論を行っていたことが関係者の話で28日分かった。大幅な割引価格で石油を購入することができるため、中国とインドには計画を順守するインセンティブがあるという。関係者は匿名で、1バレル当たりの価格の上限はまだ設定されていないが、石油を生産し続けるインセンティブをロシアに与えるのに十分な水準でなければならないと述べた。
G7、自らの価値・基準を世界に適用する権利ない=中国外務省
[6月29日 ロイター] - 主要7カ国(G7)首脳が、中国に対しロシアへの影響力を活用しロシアによるウクライナ侵攻を阻止するよう要請したことについて、中国外務省は29日、ロシアへの制裁はウクライナ危機の解決につながらないと指摘した。
中国外務省の趙立堅報道官は定例会見でG7首脳会議の声明について問われ「G7は世界の人口の10%を占めるに過ぎず、世界を代表する権利も、自分たちの価値や基準を世界に適用すべきと考える権利もない」と述べた。(ロイター)
米の財貿易赤字、5月は2.2%減の1043億ドル 在庫は堅調に増加
[ワシントン 6月28日 ロイター] - 米商務省が28日公表した5月の財(モノ)の貿易収支は赤字額が前月比2.2%減の1043億ドルとなった。支出がモノからサービスへ移行し、供給網の制約が緩和される中、さらに縮小する可能性が高い。輸出が力強く増加し、貿易が2年近くぶりに2022年第2・四半期の経済成長に貢献する可能性を示唆した。
卸売在庫と小売在庫は堅調な増加を示した。これらの在庫増加と輸入品の減少は、今期の国内総生産(GDP)の伸びを押し上げる見通し。ただ、GDPは国内需要の鈍化を示す可能性もある。
財の輸出は1.2%増の1766億ドル。工業用品や自動車、消費財などの輸出が大きく増加した。一方、食料品と資本財は減った。
一方、財の輸入は0.1%減の2809億ドル。消費財が2.4%減ったのが全体を押し下げ、食料品と資本財も減少。工業用品は増え、原油の輸入を反映したとみられる。自動車も増えた。
5月の卸売在庫は2.0%増。4月は2.3%増だった。小売在庫は1.1%増。4月は0.7%増だった。
5月の自動車在庫は2.3%増。4月は2.2%減っていた。自動車を除く小売在庫は5月に0.8%増。4月は1.7%増だった。これはGDP成長率の計算に含まれる。(ロイター)
米CB消費者信頼感、6月は98.7に急落 インフレ懸念が重し
[6月28日 ロイター] - コンファレンス・ボード(CB)が28日発表した6月の米消費者信頼感指数は98.7と、前月から4.5ポイント低下し、2021年2月以来の低水準となった。物価高による経済成長減速懸念が消費者信頼感の重しになっている。市場予想は100.4だった。現況指数は147.1と、147.4から低下。期待指数は66.4と、73.7から低下し、13年3月以来の低水準を付けた。
CBの経済指標担当シニアディレクター、リン・フランコ氏は「期待指数が80を大きく下回っていることは、経済成長が下半期に鈍化し、年末までに景気後退(リセッション)入りするリスクが増大していることを示している」と述べた。
就職が困難であることを示す指数は11.6。前月は12.4だった。向こう1年間の期待インフレ率は8.0%。前月は7.5%だった。(ロイター)
ゴールドマン、消費者部門で年間12億ドル超の損失見込む=BBG
[6月28日 ロイター] - ゴールドマン・サックス・グループの内部予測によると、同社の消費者向け金融部門は今年、12億ドル以上の損失を計上する見通し。ブルームバーグが28日に関係者の話として報じた。
第2・四半期の資金流出額はこの内部予測に沿っているという。
ゴールドマンの広報担当者は、ロイターのコメント要請に応じていない。
報道によると、損失は新規分野への事業拡大や新型コロナウイルスの世界的流行、コストの急増に起因している。また、景気低迷に伴い貸倒引当金の追加計上を強いられる見通し。
ゴールドマンはトレーディングと投資銀行事業への収益依存度を低下させるため、事業構造を見直し、消費者向け金融を強化してきた。(ロイター)
消費者態度指数32.1に3カ月ぶり低下、全項目が下げ=6月調査
[東京 6月29日 ロイター] - 内閣府が29日発表した消費動向調査によると、6月の消費者態度指数(2人以上の世帯・季節調整値)は前月から2.0ポイント低下して32.1となり、3カ月ぶりに前月を下回った。5月の調査結果は34.1だった。指数を構成する4項目すべてが前月から低下した。構成4項目のうち「暮らし向き」は前月から2.6ポイント低下して29.8となった。「収入の増え方」は1.4ポイント低下の35.8だった。「雇用環境」は前月から1.6ポイント低下の37.4、「耐久消費財の買い時判断」は2.6ポイント低下の25.3となった。
内閣府によると、6月指数は2021年1月以来の低水準だったが、消費者心理の基調判断については「下げ止まりの動きがみられる」に据え置いた。
1年後の物価に関する見通し(2人以上の世帯)では、94.2%が「上昇する」と回答した。物価が5%以上、上昇するとの予想は60.9%に上った。(ロイター)
米個人消費支出、5月は伸び減速 基調的物価圧力軽減
[ワシントン 6月30日 ロイター] - 米商務省が30日発表した5月の個人消費支出(PCE)は前月より0.2%増加したものの、増加率は過去5カ月で最小となり、予想の0.4%も下回った。物価上昇で消費が抑制されており、第2・四半期の初めに見られた回復の失速が改めて裏付けられた。
4月は前回発表(0.9%増)から0.6%増に下方改定された。個人消費はアメリカの経済活動の3分の2超を占める。
5月は、自動車への消費減が重しとなり耐久財が減少。一方、ヘルスケアや海外旅行などに押し上げられ、サービスは増加した。
5月のPCE価格指数は前月比0.6%上昇。モノとサービスの価格が共に上昇したことで押し上げられ、4月の0.2%から加速した。前年同月比では6.3%上がり、上昇率は4月と同じだった。
ただ、基調的な物価圧力は軽減。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前月比0.3%上昇と、伸び率は4カ月連続で横ばいにとどまった。前年同月比は4.7%上昇と、上昇率は昨年11月以来最小。4月の4.9%から減速した。個人所得は0.5%増加。貯蓄率は5.4%と、前月の5.2%から上昇した。
FWDBONDS(ニューヨーク)のチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は「連邦準備理事会(FRB)はインフレとの戦いにまだ勝利していないが、(インフレ抑制に向け)景気が減速していることを示す幾分心強い兆候が出ている」と指摘。「市場では景気後退懸念が出ているが、景気後退に向かっていると言えるほど、労働市場でレイオフが増加しているわけではない」と述べた。
22年第1・四半期の国内総生産(GDP)は年率換算で前期比1.6%減少した。記録的な貿易赤字が、2年近く前の新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による急激な景気後退以来のマイナス成長の主な要因となった。第2・四半期の最初の2カ月で貿易赤字は縮小したものの、個人消費減速で売れ残りが山積みになっている。これは成長の重しとなり、景気後退の懸念を高める可能性がある。(ロイター)
米新規失業保険申請、23.1万件に減少 予想ほど改善せず
[ワシントン 6月30日 ロイター] - 米労働省が30日発表した6月25日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比2000件減少し、23万1000件となった。市場予想は22万8000件だった。
4週間移動平均は23万1750件と、前週の22万4500件から増加した。
申請件数は3月に16万6000件と、約53年ぶりの低水準を付けた後は、足踏み状態が続いている。6月18日までの1週間の継続受給件数は前週比3000件減の132万8000件だった。(ロイター)
米ISM製造業景気指数、6月は2年ぶり低水準 新規受注低調
[ワシントン 7月1日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が1日に発表した6月の製造業景気指数は53.0と、前月の56.1から低下し、2020年6月以来の低水準を付けた。市場予想の54.9も下回った。
新規受注指数が約2年ぶりに拡大と縮小の節目である50を下回り、連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締めで景気が冷え込みつつあることが改めて確認された。消費の対象がモノからサービスに回帰していることが減速の一部要因になっていると見られるが、このところの経済指標で金利上昇による需要減退が示されている。
先行指標となる新規受注指数は49.2と、55.1から低下。20年5月以来初めて50を下回った。ただ、受注残は安定的に増加し続けている。供給業者の納入を示す指数は57.3と、65.7から低下。50を上回ると納入の遅れを意味する。
価格指数は78.2と、82.2から低下。インフレがピークを付けた可能性があることが示唆された。
雇用指数は47.3と、49.6から低下。労働力需要の減退と人手不足が重なり、20年11月以来の低水準を付けた。(ロイター)
米住宅業界、市場停滞で数千人解雇の恐れ
[7月1日 ロイター] - 米国の住宅ローン貸し付け会社や借り換え提供企業、不動産業者が今後数カ月間に数千人の従業員を解雇する可能性があることが分かった。複数の業界関係筋が明らかにした。ウクライナでの戦争による経済不安や、米連邦準備理事会(FRB)による政策金利引き上げに伴う住宅ローン金利上昇で多くの米国人が住宅購入を先延ばしし、住宅市場が冷え込んできているため。
全米住宅建設業協会(NAHB)のチーフエコノミスト、ロバート・ディーツ氏は「金利上昇と実際の住宅建設費用の高止まりの両方による住宅購入コストの上昇で、購入者の関心低下が見られる」と指摘した。
5月の米中古住宅販売戸数は約2年ぶりの低水準になったが、販売価格の中央値は前年同月比14.8%上昇の40万7600ドルと過去最高になり、初めて40万ドルの大台に乗った。格付け会社フィッチは、今年の新築住宅販売戸数が2%減になると予想。従来予想は1.8%増だった。
数十万人を雇用する米住宅産業は人員削減で対応しようとしており、不動産仲介業者のコンパスとレッドフィンは今月、それぞれ数百人の雇用削減を発表した。
また、住宅ローン金利高騰で借り換え需要が減退し、住宅ローン貸し付け会社にも影響が波及する可能性がある。
米金融大手JPモルガン・チェースは「住宅ローン市場の循環的変化」を理由に住宅ローン部門の従業員の解雇を始めた。関係者によると、1000人を超える従業員が影響を受け、約半数は別部門に移動する。
住宅ローン貸し付け会社ローンデポの幹部は6月の決算発表で、市場が縮小する中でコスト管理のために従業員を削減する見通しを示した。アリー・ファイナンシャルの関係者は「慎重かつ必要不可欠な雇用だけに」注力していると話した。(ロイター)
サマーズ氏、年内の景気後退リスクが上昇-インフレ抑制に貢献も
2022年7月2日 2:22 JST
6-9週前と比べてもリセッションリスクは上昇。
実際に景気後退なら引き締めを弱めることが求められるだろう
サマーズ元米財務長官は、自身が予測したリセッション(景気後退)入りがより早期に始まるリスクが高まっていると指摘、景気後退が現実となった場合にはインフレは減速する可能性があるとの見方を示した。
 サマーズ氏はブルームバーグテレビジョンの番組で「2022年にリセッション入りするリスクは、私が6-9週前に判断していた時に比べて格段に高まっている」と述べ、「今後6-9カ月間にリセッションに入れば、インフレ圧力の低下が見られるだろう」と指摘した。
 今週発表された統計によれば、米国では過去1年に及ぶインフレ加速によって、消費者が支出を控えていることが示された。エコノミストも経済成長見通しを引き下げている。一部では米国の4-6月(第2四半期)国内総生産(GDP)が前四半期に続きマイナスになるとの見方もある。
 サマーズ氏は今の状況では、「インフレ加速と所得減による自己充足型のプロセス」がもたらす景気下降というシナリオの可能性が高まっていると述べた。
同氏は米国が実際にリセッション入りした場合、米金融政策当局には引き締めを弱めることが求められるだろうと指摘。力強い成長や賃金上昇圧力が続いた場合と比べて「利上げペースを減速させる必要性を当局は認識することになるだろう」とも述べた。(ブルームバーグ)
イランがBRICS加盟申請、アルゼンチンも既に申請か
[ドバイ/ロンドン 6月28日 ロイター] - イランはBRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ)として知られる新興5カ国グループへの加盟を申請した。外務省報道官が27日発表し、「双方にとって付加価値をもたらす」と述べた。これとは別に、ロシア外務省報道官によると、アルゼンチンもBRICSへの加盟を申請済み。
ロシアはこうした動きについて、同国を孤立させる西側諸国の取り組みが失敗している証拠だと主張。外務省のザハロワ報道官は「ホワイトハウスが世界でほかに何を止めるべきか、禁止するか、損なうかを考えている間に、アルゼンチンとイランはBRICSへの参加を申請した」と述べた。
アルゼンチン政府からのコメントは得られていない。フェルナンデス大統領はここ数日、BRICS参加への意欲を改めて表明している。
OPECプラス、8月も現行の増産ペース維持 9月以降は討議せず
[ロンドン 6月30日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」は30日の閣僚級会合で、8月も現行の増産ペースを維持することで合意した。9月以降の方針を巡る討議は先送りした。
OPECプラスは6月2日の閣僚級会合で、7月と8月の増産枠をそれぞれ日量64万8000バレルに引き上げることで合意。今回の会合でこの増産ペースを維持することを確認した。
ロシアによるウクライナ侵攻を受け原油価格は上昇し、北海ブレント先物は3月に1バレル=139ドルを超え、2008年以来の高値を更新。その後は低下したものの、供給逼迫などを背景に現在でも115ドルを上回っている。
MUFJのイーサン・ホーマン氏は、OPECプラスの増産能力は乏しいと指摘。「供給不足に対する懸念が景気後退への懸念を上回っている」と述べた。(ロイター)

≪統括≫
世界経済は、各国中央銀行の金融緩和・政府の補助金等の政策で企業倒産を食い止めており、完全失業者をそれほど出さず、自殺者の急増を防いできた。その中で、コロナによる犠牲者(死亡者)を乗り越え、製造業中心に経済活動が回復している。一方で人件費の高騰が報道されている。アメリカの対中国戦略により中国・アジア地区中心のサプライチェーンに亀裂が生じ、物流の根本が揺らぎ始めた。コロナ対策が起因で生じたインフレの高進処理が終わらない状況で、米国に集中するコンテナの問題、エネルギー資源・食料資源に由来するロシア制裁、ウクライナの内戦処理の失敗、さらに食糧危機問題が発生し、各国の金利引き上げによる国内の経済維持に警鐘がなり、世界経済のスタグフレーションの状況となりつつある。
世界世論はロシアへの非難に終始している。ロシア・ウクライナとの休戦・停戦交渉は暗礁に乗り上げている。ウクライナのゼレンスキー大統領は、民主主義の基礎となる自国民の安全・安心を確保するという本筋(米国南北戦争後のリンカーン)を忘れて、為政者としてはやってはいけない、自国民の犠牲者が増えていることを無視する形で、西側諸国のマスコミへのお涙頂戴なのか情報提供としてSNS等の手段を駆使、さらに休戦に向けた努力もなく、欧米各国政府への武器供与を呼び掛けているのが現状である。
さらに、戦争拡大を煽るように、4月12日、バイデン米政権はウクライナへの約7億5000万ドル(約940億円)相当の軍事支援パッケージを準備している。武器や装備品は、緊急時に議会承認なしで迅速に備蓄から提供することが可能な大統領権限に基づいて供与される見込み。(ロイター)さらに、4月21日、バイデン米大統領は、ウクライナに対する8億ドル規模の追加軍事支援を発表し、ウクライナへの支援をさらに強化する姿勢を示した。大統領はホワイトハウスで演説し、榴弾砲や弾薬、軍用ドローンの提供を確約。米国と同盟国はウクライナに必要な装備と武器を提供するため「可能な限り迅速に動いている」とした。(ロイター)
さらに6月15日『米、ウクライナに10億ドルの追加武器支援 対艦ミサイルなど』を表明した。さらに、NATOとの結束を進め、G7を巻き込むことで世界のリーダーシップを強調している。しかし、戦後処理に係る費用(100兆円?)はどこから調達するかは不明である。ウクライナにその能力はない。
戦争当事者のウクライナ指導者の先導的なパフォーマンスに迎合し、他人事のように、本当の犠牲者であるウクライナ国民の安全・安心の議論はない。一般国民は、健康で安心・安全で生活できれば良く、映画・音楽・演劇・文化に触れあう環境を望んでいる。戦争(殺し合い)は望んでいない。報道のようなアイデンティティの問題ではない。食料・仕事・教育を含め衣食住の環境を整えるのが『為政者』の基本的な仕事なのだが・・・。専門評論家の言う政治体制は関係ない。儒教(陽明学)に基づく『帝王学』を含め『中庸』の精神で国民目線からの積み上げのバランスある『政治学』が必要である。
各国でインフレが高進しているが、各種の商品値上げで困窮(迷惑)するのはそれぞれの自国民であることを忘れている。政治の基本は国民であって、世界秩序ではない。同じことがコロナ対応でもいえる。
ウクライナの戦後復興費用および負担がどうなるか、G7等の先進国の負担となるようであるが、その原資が税金であることに変わりはない。中国・ロシアを排除したサプライチェーンの再構築に5年で官民合わせて6000億ドルと報じられている。しかし、発展途上国を巻き込むことができるか今後注意が必要である。
エネルギー供給についても備蓄原油放出で何とか凌ぐつもりでも、第二次オイルショック以降の備蓄戦略であったことが忘れられている。その補充するにはOPEC等の石油産出国の協力が必要であるが、補充コストは1バレル100ドルを超えることが予想(一説では130ドル)されており、今後に対する筋書きもない。しかし、ロシア崩壊を狙って、ロシアの豊富な資源の獲得を米国・西欧諸国が画策しているのであれば別である。オイルショック以降、イスラエルを使って中東戦争を起こしたように・・・。
いずれにせよ、インフレの長期化からは逃れられない。これまで、コストについては価格転嫁することでごまかしができたが、各国国民の所得が順調に増えるとは考えられない。
さらに利上げをきっかけに、スリランカのような発展途上国の借り入れ問題から食糧危機・メキシコ危機・アジア危機の再来が予想される。IMFの対応は数か月先のようだ。事実、国際通貨基金(IMF)アジア太平洋局長代理のアンマリー・グルデウルフ氏は26日、債務危機に陥っているスリランカについて、金融引き締め、増税、変動為替相場制への移行といった方策を取るよう促した。さらに、スリランカの支援要請に対して「債務の持続可能性に向けた進展が融資の条件になる」と述べた。他人事のように形式的な対応で終わっている。一方、インドの協力が表明されている。
小麦・パラジューム・アルミ・ニッケル・天然ガス等世界の供給に占める割合の多い資源・食料価格が上昇。コロナによるサプライチェーンの麻痺が解消されない状況でインフレの種を増やす結果となっている。今回の欧米の対応は経済運営上、自分で首を絞める状況となっており、金融政策の足かせとなってきた。ここにきて、ロシア・ウクライナの石油・天然ガス・石炭・小麦・トウモロコシ・飼料・肥料さらに半導体関連の主要原料の供給に関して警鐘がなり始め、欧米諸国のインフレ(物価上昇)の追加要因となった。市場は、サプライチェーンが国家体制(政治要素)とは別に、複雑に絡み合っている現実を認識し始めた。物価が上昇し、国民生活に影響が出ており、コロナも沈静化しているわけではない。
一方で、欧州では懸念の声が上がり始めたが、米国は大丈夫との安心感が前提となって今の相場が形成されている。
米国の人口は3億人、英国・フランス・ドイツ等の西欧諸国の人口はそれぞれ4~5千万人、そのほとんどが移民で構成されている。過去、植民地時代その後の資本主義で潤ってきた国なのだろうか。ロシアでさえ1億数千万人。これに対して人口規模で異なっており、さらに植民地政策で苦汁をなめたインド(英国の植民地)・中国(アヘン戦争・日中戦争)のように10億人台を超える国民の生命・食料・生活を維持するする政治に対する姿勢(国家体制)・主義主張の違いがあってもおかしくはない。第1次・第2次大戦後独立した中東諸国・南米・アフリカ諸国にとっても同じである。既存のグローバルスタンダードの意義が問われている。インフレの一つの原因であるロシア産資源(原油・天然ガス)に対する制裁が完全に尻抜けとなった。ルーブル決済は企業の問題として制裁対象から外すとの判断が、5月16日EUの行政執行機関、欧州委員会から発表された。
さらに、5月17日米財務省当局者がロシア産原油の全面的な輸入禁止措置に代わる措置として、欧州各国に対し関税を課すよう提案すると表明。原油供給量の逼迫を低減する方向に舵を切った。しかし、制裁対象のロシア産原油は、インド・中国が引き受けており総量の調整は不可能となっている。
資金力・技術力に劣る資源を持つ国(ロシア)の主張が始まったと思われ、オイルショック(石油危機)時と同じ背景がそこにある。ただし、相手がロシアという軍事力のある国であることは厄介である。インフレの解決策である中央銀行による利上げが本当に特効薬となるか試されている。世界各国の実体経済の悪影響が出始めており、統計数値を待っている市場参加者が気づいた時、すでに遅いというデフレ・スタグフレーションの可能性は否定できない。欧米でインフレが進み実体経済への影響が統計数値に表れ始めた。企業による価格転嫁による収益確保に対して原材料費・人件費高騰が減益要因となり、最終需要者である消費者にとって不利になり貧富格差の拡大がさらに進む結果となりつつある。さらに、利上げによる副作用である企業倒産・失業対策が必要となる、スタグフレーションの状況となりつつある。ある意味でシンギュラーポイントがどこなのかが試されている。
さらに、ウクライナの戦後処理・再生費用が100兆円規模になりウクライナ大統領は支援を呼び掛けているが、欧米諸国・IMFを含めその余力はない。ロシアにその費用を持たせるには、ロシア本土に攻撃を仕掛けプーチン大統領を敗北に導く以外に方法はない。
一方、ドル基軸通貨の脆弱性・米国軍事力の圧倒的な優位性が失われていること・世界政治経済の指導力に対する警鐘等が露見する結果となりそうである。ニクソンショックが何であったかが問われている。
ウクライナ国民の犠牲者が急増するも徹底抗戦としてロシアへの攻撃を中断することもなく、停戦交渉のテーブルに載っていない。まるで第二次世界大戦時の(沖縄戦・東京大空襲)にも拘わらず、本土防衛・決戦とした日本軍の連合国軍への対応と同じ現象となっている。終戦のための方法について、生物兵器・化学兵器・核爆弾の使用が報道されている。最終的に核爆弾を実施したのは米国であった歴史を忘れてはならない。唯一の被爆国であり、日本の航空域制限等戦後の体制は継続している。第二次大戦後に生まれた、バイデン大統領・ウクライナのゼレンスキー大統領。プーチン大統領等『戦争を知らない子供たち』(北山修作詞)の世代のリーダーが世界を動かしている。
マスク着用問題等において『人間の自由の権利』主張が標榜され、コロナによる感染は個人の自己責任として片づけられてきた。自分を守り隣人(他人)に移さないようにする最善の方法がマスク着用であった。第一次大戦時『スペイン風邪流行』対応はワクチン・治療薬がなかったこともあり、戦争による死亡者よりスペイン風邪による戦意喪失とその犠牲者の方が多く戦争継続が困難となりドイツ軍敗退による戦争終決となった。
各国政府は自由主義・個人主義の名目で経済再生優先としてきた。一方、コロナ対応で中国主要都市でのロックダウン措置導入の動きが報道され、中国経済の弱体化を専門家・マスコミは報道している。コロナ感染拡大によるパンデミックは終わっていない。
サプライチェーン・物流問題の長期化が懸念され始めた。トランプ政権時『自国第一主義』として中国経済制裁の一環で始められた関税はバイデン政権でも継続され米国インフレの一原因となっている。半導体・各種工業製品等の中国サプライチェーンの複雑さが認識され始めたところで、ウクライナ・ロシアにおける食料・資源の重要供給先であったことがウクライナ戦争で浮き彫りになった。5月11日、バイデン米大統領は、ロシアによるウクライナ侵攻が世界的な食料価格の高騰を引き起こしていると非難、対して5月12日、ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ紛争を受けて西側諸国がロシアに科した厳格な制裁措置が世界的な経済危機と破滅的なインフレを引き起こしたとして双方責任転嫁している。
しかし、株式市場の下落、プライベートバンク等にみられるファンドの毀損、市場参加者機関の市場撤退による現金化が報じられている。市場が縮小方向にあることに変わりはない。インフレが現実のものとなり、中国関税・NATOを巻き込みウクライナへの武器供与による戦争拡大のきっかけを作った米国バイデン政権の失策であったことが明確になりつつある。
世界経済の枠組みに亀裂が生じ、各国のインフレが国内問題となり、ロシア・中国等の結束を固める形となって政治経済ブロックの鮮明化が問題視され始めた。自由民主主義を守ると称して主導権を発揮した結果であろうか。
さらに主要中央銀行のインフレ対策の利上げが報じられている。
パンデミックが収まらず、サプライチェーン問題も解消されず、ウクライナ戦争が、ロシア対米国(NATO)の対立構造となってきた。欧米の武器供与をきっかけに、ロシア・ウクライナ戦争の長期化が現実のものとなってきた。
小麦・食用油(トウモロコシ・パーム油)を含めて食糧危機の報道が始まった。5月11日、国連のグテレス事務総長は、ウクライナでの戦争が世界各地の食糧安全保障を脅かし、飢饉が広がることを深く懸念していると述べた。(ロイター)
異常気象の影響で世界的な穀物の不作が予想されており、綺麗ごとでは済まない古米・古古米の取り合いとなっている。ウクライナの昨年収穫の穀物輸送に注目しているが農地が荒れており、戦争で男手がなく今年の収穫は半分以下となろう。食糧危機が現実のものとなり、先進国もインフレに絡めて、後進国を補助・救済するとしても資金調達に問題が生じ始めている。欧米の大半が赤字国である。国力に限界がある。



2022年07月07日更新


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